2025.05.27

レンタル納入した非常用発電機が作動しない!?原因は“パルス信号”だった!教えて発電くん! 

最終更新日:2025.05.27
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レンタル納入した非常用発電機が作動しない!?原因は“パルス信号”だった!教えて発電くん! 

 

最終更新日:2025.05.02

病院の非常用発電機が作動しない!?原因はパルス信号だった!

🩺 発電くん、病院で大ピンチ!

発電くんのキャラクター

ある病院での非常用発電機のレンタル導入時、試運転をしても発電機がまったく始動しないというトラブルが発生。

発電くんが現場に駆けつけ、結線・電圧・始動制御盤すべてを点検しても異常はなし…。しかし、ある瞬間にひらめきました。

「もしかして、停電信号が“パルス”なのでは…?」

🔍 パルス信号って何?

通常の非常用発電機は、停電している間ずっとONになっている連続信号を受けて自動で始動します。

しかしこの病院では、停電を検出した瞬間に「ピッ」と一瞬だけ出る“パルス信号”を使っていたのです。

パルス信号と連続信号の比較図
▲ パルス信号とは?(図:パルスと連続信号の比較)

このパルス信号では、通常の始動制御盤は反応しません。始動トリガー信号が短すぎて検知できないためです。

🛠 解決方法:パルス信号を「保持」させよう!

  1. ラッチ回路を挿入 — パルスを受けて自己保持し、始動信号を継続。
  2. タイマー付き補助リレーを使用 — パルスを一定時間(推奨0.5〜2 秒)ON に変換。
  3. パルス対応の始動制御盤に変更 — 仕様が合えばベスト。

今回の病院では、ラッチ式補助リレーを追加することで、発電機は無事始動しました。

ラッチ回路接続例

※参考:消防庁告示では停電検出から40秒以内に負荷投入が完了することが性能要件として規定されています。

✅ ポイントまとめ

  • 停電信号が「パルス」か「連続」かは必ず事前確認!
  • パルス信号にはラッチ・タイマーリレーなどの対応が必要。
  • 試運転で実際に信号が始動を成立させているか必ず確認!
  • 停電検出後は40秒以内で負荷投入が完了しているかを検証!

◎便利なツール・発電機サイト