2025.05.12
教えて発電くん! 発電機 ケーブル選定のポイント
最終更新日:2025.05.12
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教えて発電くん!発電機! ケーブル選定のポイント
こんにちは、発電くんです!
発電機と機器をつなぐ電源ケーブルの太さは、電圧降下・許容電流・安全性の3大ポイントを押さえるのがコツ。
定番の電圧降下5%ルールを基準に見ていきましょう。詳しい計算方法はケーブル選定ツールも参考に!
※ 電圧降下とは、ケーブル内部の抵抗で末端電圧が下がる現象のこと。照明のちらつきやモーターのトルク不足を招くため、現場では5 %以内に抑えるのが一般的な設計目標です。
ケーブル選定で必ず確認したい3つのポイント
- 使用電流 (A):接続機器の負荷電流を把握
- ケーブルの長さ (m):距離が長いほど電圧降下が増大
- 電圧 (V) と相数:単相100V/200V/三相200Vで計算式が異なる
VCTケーブルの許容電流早見表 (VCT 60 ℃ PVC・周囲30 ℃・3心)
※ 値は代表値(メーカー値±10 %)。高温・束線など条件が異なる場合は低減係数を掛けて補正してください。
ケーブルサイズ | 許容電流 | 代表的な使用例 |
---|---|---|
2.0 mm² | 19 A 以下 | 小型機器・家庭用 |
3.5 mm² | 28 A 以下 | 照明・軽負荷 |
5.5 mm² | 36 A 以下 | 中型機器 |
8.0 mm² | 44 A 以下 | 空調機・モーター |
14 mm² | 55 A 以下 (単芯気中時80 A) | 三相機器・長距離 |
導体抵抗(r値)一覧
断面積 | 抵抗値 r (Ω/km) |
---|---|
2.0 mm² | 8.8 (Max 9.24) |
3.5 mm² | 5.0 (Max 5.20) |
5.5 mm² | 3.3 (Max 3.31) |
8.0 mm² | 2.3 (Max 2.33) |
14 mm² | 1.4 (Max 1.49) |
出典:JIS C 3306/JEC‑2370
電圧降下を5%以内に抑える計算式
単相2線式: ΔV = 2 × I × L × r / 1000 三相3線式: ΔV = √3 × I × L × r / 1000 ※ I = 電流[A], L = 片道距離[m], r = 導体抵抗[Ω/km]

例えば 20 m 先に 30 A を流すなら 5.5 mm² 以上が必要だよ!
細すぎると電圧降下が 10 % を超えて危険なんだ。
【Genba Report #02】ケーブル過熱と電圧降下の実例
イベント会場で 30 A が流れるラインに 2.0 mm² ケーブルを使用したところ、電圧降下が約10 % に達し照度不足を引き起こしました。さらにケーブルが異常発熱し、絶縁被覆が溶ける寸前でした。
適正サイズ(5.5 mm²)へ変更後に問題は解決。太め・短めが安全の鉄則ですね!
便利ツールで簡単ケーブル選定
ケーブル選定ツール なら、負荷・電圧・距離を入力するだけで最適サイズを瞬時に算出できます。
合わせて 発電機負荷計算ツール もぜひご活用ください。
まとめ
- 電流・距離・電圧からケーブルサイズを決定
- 設計目標は電圧降下 5 % 以内
- 高温・束線時は低減係数を適用
- 迷ったら太め・短め・安全第一