レンタル発電機が盗難されたときの補償と対応【教えて発電くん】
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レンタル発電機が盗難されたときの補償と対応【教えて発電くん】
それ、盗まれてからでは遅い!― レンタル発電機“もしも”の補償ガイド
エピソード:工事現場で発電機盗難!
ある建設現場での出来事。朝、現場担当者から「昨晩、発電機が盗まれてしまった!」と緊急連絡が入りました。現場周辺は夜間無人となるため、防犯対策が十分でなかったようです。
発電くん:「ボクの出番がなくなる前に、しっかり施錠を頼むよ!」

発電機盗難のリスクと実例
発電機は現場の資材置き場や仮設倉庫などに保管されることが多く、特に夜間や連休中は盗難リスクが高まります。小型の可搬型発電機は特に狙われやすいので注意が必要です。
レンタル発電機盗難時の補償制度・保険のポイント
1. 動産総合保険/レンタル機補償制度の仕組み
多くのレンタル会社では「動産総合保険」または「レンタル機補償制度」を設けており、発電機の盗難に一定条件で補償が適用されます[1]。ただし、すべてのケースで自動的に補償されるわけではありません。
2. オプション特約の有無を確認
近年は追加料率で台風・水害など自然災害まで担保するプランを選べる会社もあります。契約前に必ず確認しましょう。
発電機盗難時の補償金額・免責金額の一例
補償金額例: 発電機の時価(再調達価格)を上限として補償されます。
免責金額例: 盗難1件あたり5万円~20万円の自己負担が一般的です[2]。
※補償内容や金額はレンタル会社や契約内容によって異なりますので、必ずご確認ください。
被害届(サンプル)
提出日:2025年5月28日
提出先:〇〇警察署
被害者(申請者):株式会社〇〇(現場責任者 氏名)
連絡先:電話 03-xxxx-xxxx
被害発生日:2025年5月27日 午後10時~翌日午前7時の間
被害場所:東京都〇〇区〇〇町1-2-3 〇〇建設現場
被害状況:
仮設資材置き場に施錠保管していた可搬型発電機(メーカー:〇〇、型式:XX-YY、製造番号:123456)が盗難被害に遭いました。
保管場所の南京錠が切断され、発電機が現場から持ち去られていることを5月28日午前7時の巡回時に発見しました。
現在、現場関係者による聞き取り調査・現場写真の記録を行っています。
盗難発電機の情報:
・メーカー:〇〇発電機
・型式:XX-YY
・製造番号:123456
・色:オレンジ/黒
・特徴:側面に「〇〇建設」ステッカー貼付
申請者署名:________(印)
補償が適用されるケース・されないケース
- 補償が適用される例:
・現場管理者が正規の管理をしていたにもかかわらず、第三者の窃盗に遭った場合 - 適用されない例:
- 施錠をしていなかった
- 持ち出し管理簿や日報がない
- 利用者側の重大な過失(飲酒・放置など)が認められた場合
- 海上作業船(台船・バージ等)や湖・川など水辺での特殊環境で使用し、所定の申告や特約加入がなかった場合
- 台風・高潮・津波・洪水など自然災害による紛失や盗難、水没・海中落下・潮害など(多くの保険・補償制度で免責/対象外となります)
※発電機盗難時の補償範囲や免責金額、適用条件はレンタル会社・保険会社ごとに異なります。ご契約前には必ず詳細をご確認ください。
発電機盗難発生時の対応と補償手続き【現場での手順】
ステップ別チェックリスト
- 警察に被害届を提出し、受理番号を取得
- 現場写真・現場管理日報などの証拠書類を揃える
- レンタル会社へ速やかに連絡し、必要書類を提出
- レンタル会社・保険会社による審査後、補償金額や免責内容が決定
盗難補償を受けるには「警察への届出」と「適切な現場管理」が不可欠です。
法令・安全情報
- 盗難・事故発生時は必ず警察へ通報(刑法 第235条:窃盗罪)
- 防犯管理義務(労働安全衛生法の安全配慮義務)を怠らないこと
- 補償対象や免責規定はレンタル約款・保険約款に準拠
発電機盗難防止のための具体策
- 夜間や休日は施錠可能な倉庫に保管
- GPS付き発電機や遠隔監視カメラの活用
- 定期巡回と現場管理台帳の整備
- 盗難防止チェーン・アラームの設置

▲ 発電くんの盗難注意イラスト
まとめ
発電機の盗難は決して他人事ではありません。万一に備え、現場管理と補償制度の内容をしっかり確認し、トラブル時は落ち着いて正しい手順で対応しましょう。
ご不明点や現場へのアドバイスが必要な場合は、お気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
- Q. 発電機盗難時はどう対応すればいい?
- A. まず警察へ被害届を提出し、受理番号を取得したうえでレンタル会社に速やかに連絡してください。
- Q. 発電機盗難保険の免責額とは?
- A. 一般的には1件あたり5万円~20万円程度の自己負担が発生しますが、金額や条件は契約内容によって異なりますので、必ず事前確認をおすすめします。
- Q. 海上作業船や水辺で発電機を使う場合、補償は受けられますか?
- A. 多くの場合、海上作業船・湖・川など水辺は「特殊環境」とされ、盗難や自然災害(台風・高潮・津波・洪水)による損害は保険・補償の対象外です。追加特約でカバーできるケースもあるため、契約時にご確認ください。
- [1] 日本建設レンタル協会(JCRA)『レンタル機補償ハンドブック 2024』
- [2] 〇〇レンタル株式会社『動産総合保険約款(2025年版)』第5条
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