2025.06.03
【事例集】発電機トラブルを未然に防ぐ!現場でやっちゃったヒヤリ体験談【教えて発電くん Vol.1】
最終更新日:2025.06.27
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【事例集】発電機トラブルを未然に防ぐ!現場でやっちゃったヒヤリ体験談【教えて発電くん Vol.1】
発電機.jp 編集部がお届けする実例コラムシリーズ。
今回は、現場で実際にあった発電機にまつわるトラブル事例をより詳細にご紹介します。
こんにちは、発電くんです!
発電機を使う現場では、ちょっとした確認ミスや勘違いが思わぬトラブルにつながることがあります。
このシリーズでは、実際の現場で起きた「ヒヤリ」「ハッと」な事例を通じ、トラブルを未然に防ぐヒントをお届けします。
第1回は、建設現場やイベント現場などでよくある初歩的なミスを3つピックアップしました!
📋現場レポート1:電圧切替ミスで火災寸前!
- 【現場】
- 建設現場(100V仕様の機材を使用)/晴天・外気温28℃
- 【発生時刻】
- 2025年4月12日 10:15
- 【トラブル】
- 発電機の電圧切替スイッチが200Vのまま運転開始され、100V仕様の機器に誤って200Vを印加。
接続されたモーター内部から異音・焦げ臭・白煙が発生し、その後コイル絶縁の焼損により小規模な発火が確認された。
初期で鎮火したが、現場は一時騒然となり、安全管理体制が問われた。 - 【損失】
- モーター交換費 約180,000円/現場停止 4時間/人員待機・報告対応コスト 約60,000円
〈※2025年6月・税込概算〉 - 【原因】
- 前現場で200V設定のまま撤収 → 当日朝の受電前点検を省略。電圧確認を怠ったまま接続・起動。
- 【関連法規】
-
- 電気設備技術基準 第152条(定格電圧の超過運転禁止)
- 労働安全衛生規則 第351条(火気・電気機器の管理)
- 労働安全衛生法 第20条(機械等の異常時措置)
- 【対策】
-
- 人:電圧切替手順を朝礼で指差呼称、点検確認者を明確化。
- モノ:切替スイッチに設定電圧を常時表示するLEDプレートを設置。
- ルール:設置時の「電圧チェック表」にダブル署名制を導入。
- マネジメント:重大インシデント扱いとして、月次安全会議で報告・全現場に再発防止通知を展開。
- 電気設備技術基準の解釈 第151条(電圧確保)
- 労働安全衛生法 第45条(機械等の点検)
【対策】
- 人:電圧切替ポイントを新人教育テキストに追記し、OJTでダブルチェックを徹底。
- モノ:切替スイッチ位置を示す大型タグ+赤色LEDを装着。
- ルール:設置前の「電圧チェック表」に作業者・監督者サイン欄を追加。
- マネジメント:月次KPIに「切替ミス件数」を設定し、ゼロ件目標をレビュー。
📋現場レポート2:アース接続忘れで感電の危険!
- 【現場】
- 野外イベント会場(PA卓・照明用)/雨上がりで足場湿潤
- 【発生時刻】
- 2025年5月3日 17:40(リハーサル中)
- 【トラブル】
- 発電機のアース棒未設置のまま負荷投入。PA卓担当者がケーブルを接続した瞬間、ブザー型漏電警報器が警報連続。担当者は慌てて手を離し、感電寸前で回避。
- 【損失】
- ステージリハ停止 45分/観客入場遅延 20分/仮設照明機材一部点検費 25,000円 〈※2025年6月・税込概算〉
- 【原因】
- アース棒を持参し忘れ、仮設で「とりあえず回そう」と判断。
- 【関連法規】
-
- 電気設備技術基準 第58条(可搬形発電設備の接地)
- 労働安全衛生規則 第351条(接地の措置)
- 人:現場責任者がアース棒携行を声出し確認。
- モノ:発電機フレーム接地端子に通電LEDを増設し、接地未確認時は赤点滅。
- ルール:発電機設置マニュアルに「アース接続完了チェック欄」を追加。
- マネジメント:週次KY(危険予知)ミーティングで事例共有。
📋現場レポート3:オイル点検を忘れてエンジン焼き付き!
- 【現場】
- 仮設電源(10 kVA)の長期運用現場(稼働開始:2月18日)/夜間無人
- 【発生時刻】
- 2025年2月25日 02:10
- 【トラブル】
- オイル補充なしで7日目に突入、油圧低下ランプが点滅→無視して運転継続→エンジン焼付き停止。現場が完全停電に。
- 【損失】
- エンジンOH費 250,000円/代替機輸送費 40,000円/稼働停止 6時間 〈※2025年6月・税込概算〉
※45 kVA以上では、総額が4~8倍に跳ね上がるのが実情です。
機種ごとの最新相場は必ず見積りでご確認ください。
- 【原因】
- 深夜シフト担当が日次点検を失念。点検表に押印なし。
夜間は無人運転のため警報音が確認されず放置された。
さらに油圧センサ配線が断線し、自動停止信号が制御盤へ届かなかったためインターロックが機能せず。 - 【関連法規】
-
- 労働安全衛生規則 第151条の22(自家用発電設備の定期自主検査)
- 労働安全衛生規則 第151条の23(自主検査記録の保存)
- 労働安全衛生法 第20条(機械等の異常時の措置)
- 【対策】
-
- 人:キッチンタイマー(1,000円程度)とスマホ通知アプリの二重アラームで4時間毎に点検。
- モノ:純正オイルレベルスイッチ+ブザー(約15,000円)を装着。
標準装備の低油圧自動停止インターロックについては、始動前自己診断および年次テストで機能を確認。 - ルール:紙の点検シートを発電機外装に固定し、夜間担当が記入→翌朝責任者が回収。
- マネジメント:5分動画+小テストのe-ラーニングを毎月実施。集合研修は半年1回。
📌発電くんからひとこと!
どんなに高性能な発電機でも、ちょっとした確認不足で大きなトラブルに繋がってしまうんだ。
だからこそ、「点検」「確認」「記録」がとっても大事!
日々のルールと習慣を見直すことで、安全でスムーズな運用ができるよ。
📨 あなたの「ヒヤリ・ハット体験談」募集中!
あなたの現場でも、発電機に関するトラブルや「ヒヤッと」した経験はありませんか?
発電機.jp 編集部では、リアルな体験談を集めて次回以降の事例集でご紹介します。
ぜひ、あなたの貴重な経験をお聞かせください!
※投稿いただいた内容は編集部で確認のうえ、本シリーズで匿名掲載させていただきます。
発電機のレンタル・販売なら、発電機.jp にお任せください!
🔜次回予告:Vol.2「イベント現場でのトラブル集」
次回は、夏祭り・野外フェス・仮設ステージなど、イベント現場でのトラブル事例をお届けします!
音響トラブルやブレーカー落ちの原因と対策など、見逃せない内容です!