2025.06.23

夏場に多い!発電機の事故・トラブル事例と対策【発電くんコラム】

最終更新日:2025.06.24
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夏場に多い!発電機の事故・トラブル事例と対策【発電くんコラム】

 

 

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【発電くんコラム】
夏場に多い!発電機の事故・トラブル事例と対策

このコラムは社内教育や安全大会、現場への案内文書などご自由にご活用いただけます。
転載や印刷もOKです。ご不明点・ご要望は「発電機.jp」まで!

こんにちは、発電くんです!
夏は建設現場やイベント、非常用電源の需要が高まる季節。可搬型発電機や非常用発電機の出番も増えますが、そのぶん事故やトラブルも毎年増えがちです。
ここでは夏場に特に注意したい発電機の事故・トラブルと、その防止策を解説します。

よくある!「エンジンがかからない」「すぐ止まる」トラブル

【発電くん現場レポート】
7月某日、建設現場で「エンジンがかからない!」と連絡。冷却ファンにビニールゴミが詰まり、オーバーヒート状態でした。ゴミを取り除いて復旧!現場の方も「日々の点検の大切さを実感しました」との声をいただきました。

夏場の現場では「発電機のエンジンがかからない」「一度始動してもすぐ止まる」といった相談が急増します。
実際に現場で確認すると、エンジンや本体がオーバーヒート状態になっているケースがほとんどです。

主な原因

  • 外気温の上昇・長時間運転で本体が高温になりすぎ、保護装置が作動して自動停止
  • 冷却ファン・吸気部の目詰まりや周囲の熱気で冷却性能ダウン
  • オイル・冷却水不足、古いガソリンによる燃焼不良
  • 連続稼働によるエンジン内の「焼き付き」やプラグのかぶり

現場対応ポイント

  • 本体や排気部が熱くなっていたら、十分に冷ましてから再始動
  • 運転中は吸排気部に物を置かず、通気・冷却経路をふさがない
  • 日差しの下では必ず日除けや送風対策を実施
  • オイル・燃料・フィルターなど点検を徹底
  • 取扱説明書に記載の「高温停止時の再始動手順」に従う

1.熱中症・高温トラブル

【発電くん現場レポート】
小さい子供は興味本位で発電機を触ります。
イベント会場で「小さい子が発電機に触れてやけどをした」との報告。
確認すると発電機の上に飲み物や荷物が置かれていて、簡単に手が届く状態でした。
また、発電機の周りにも何も対策がされていませんでした。
熱くなった本体に子どもが触れてしまい、驚いて泣きだしてしまったとのこと。
「本体の上に物を置かない・周囲に近寄らせない」注意を現場全体で改めて徹底しました。
  • 発電機本体や周囲の気温が高温になることでオーバーヒート(過熱停止)や自動停止が多発します。
  • 高温の排気ガスや本体にうっかり触れて火傷する事故も毎年報告されています。
  • 排気がこもる場所での使用はCO(一酸化炭素)中毒の危険も!

2.ゲリラ豪雨・落雷・浸水事故

【発電くん現場レポート】
屋外作業中、急な豪雨で発電機が水没しかけた事例も。迅速に移動・電源OFFで大きな事故を防げました。
「天候急変時はすぐに避難・停止を!」と改めて現場指導しました。
  • 夏は突発的な豪雨・落雷が増加。屋外に設置した発電機が雨ざらし水没感電事故につながることも。
  • 配線・延長ケーブルが濡れてショート・漏電し、火災や感電事故になるケースが多いです。

3.虫害・小動物トラブル

【発電くん現場レポート】
夜間の現場で「急に発電機がショートした」との報告。調べるとアリが配線部に大量に侵入していました。
発電機の上にジュースやお菓子などが置かれていた跡があり、これがアリを誘引した原因でした。
「本体の上に飲み物や食べ物は絶対NG!」と現場全体で再徹底し、再発防止につなげました。
  • 夏場は発電機やケーブルに虫や小動物(アリ・ネズミなど)が侵入し、ショートや故障の原因になることがあります。

4.イベント・祭り等での誤操作・過負荷

【発電くん現場レポート】
祭りの夜「知らない人が勝手に操作して過負荷停止」との事例も。
簡易マニュアルと担当者への説明を徹底し、事故防止につなげています!
  • 繁忙期のイベント会場などで、「使用説明を受けていない人」が誤った使い方をし、過負荷運転や過熱、漏電事故が増加。
  • 休憩時間に本体の周囲へ飲み物や可燃物を置き火災につながる事故も。

◆ 発電くんのワンポイントアドバイス

★何度から注意が必要?★
外気温が35℃を超えると、発電機のオーバーヒートや火傷、火災事故のリスクが急増します!
30℃を超えた時点で警戒を始め、35℃以上では必ず休止・点検・日除け対策を行いましょう。
(メーカー取扱説明書や仕様書も必ずご確認ください)
  1. 日除け・風通しの良い場所に設置!
    直射日光や高温多湿を避けましょう。シェードや屋根でのカバーも有効です。
  2. 稼働中は本体や排気部に触らない!
    特に子供や未経験者への声かけを徹底。
  3. 運転前・運転中にこまめな点検!
    油量・冷却ファン・排気口のつまり・配線の水濡れや緩みを必ず確認。
  4. 天候急変に注意!
    ゲリラ豪雨や落雷が予想されるときは、一時停止や屋内避難を検討。
  5. 虫・小動物対策も!
    ケーブルや吸排気口をカバーで塞ぐなどの予防策を。
  6. 初めて使う人には説明を!
    現場ごとにマニュアルを共有し、誤操作防止を。

まとめ

夏場の発電機事故・トラブルは「高温」「天候」「人の油断」が主な原因です。
日々の点検と正しい使い方で、“暑い夏も事故ゼロ”を目指しましょう!
※メーカーや機種によって保護装置や仕様が異なります。ヤンマー・いすゞ・デンヨー等、他社の可搬型発電機や非常用発電機をご利用の場合も必ず取扱説明書や仕様書をご確認ください。


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次回の「発電くん」シリーズもお楽しみに!
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