2025.09.10
教えて発電くん!【現場レポート】 建設現場の発電機|必ず押さえたい法令・基準のポイント
最終更新日:2025.09.10
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建設現場の発電機|必ず押さえたい法令・基準のポイント【教えて発電くん】
(本記事の法令・情報は 2025年9月8日 時点)
エピソード:現場監督からの相談
「新しい現場で大型発電機を使いたいんだけど、どんな法令やルールに気を付ければいいの?」
そんな質問をいただくことがよくあります。
建設現場で発電機を使うときの主な法令
⚠️ 法令・通達は改正される場合があります。最新情報は必ず所轄官庁の公表資料をご確認ください。
- 電気事業法/電気設備技術基準・解釈(経産省)
─ 発電機の工事・維持・運用に関する基本ルール。
─ 低圧電路の絶縁抵抗は、対地150V以下で0.1MΩ以上・対地150V超で0.2MΩ以上・300V超で0.4MΩ以上(省令第58条)。
─ D種接地工事は原則100Ω以下(0.5秒以内に自動遮断できる場合は500Ω以下)が目安(解釈第17条)。
参考:電気設備の技術基準の解釈(経産省) / 絶縁抵抗の基準(JEEA) - 移動用電気工作物(経産省)
─ 出力10kW以上(カタログがkVA表記の場合の目安:12.5kVA ≒ 10kW〔力率0.8換算〕)の可搬・移動用発電設備は自家用電気工作物に該当。
─ 使用にあたっては保安規程の届出(電気事業法42条)、電気主任技術者の選任(同43条)などの手続が必要です。
参考:経産省 監督部:移動用電気工作物の取扱い / 自家用電気工作物の手引(経産省) - 労働安全衛生法・労働安全衛生規則
─ 作業前の電源遮断・ロックアウト/タグアウト(安衛則107条)、低圧電気取扱の特別教育、感電防止用漏電遮断装置(高感度速動形)の使用等が求められます。
参考:感電防止用漏電しゃ断装置の安全基準 / 低圧電気取扱業務の特別教育(厚労省) - 騒音規制法・振動規制法/自治体条例
─ 特定建設作業に該当する場合、作業開始7日前までの届出や時間帯・基準値の遵守が必要(数値は自治体により異なります)。
参考:東京都:建設工事に係る騒音・振動の規制 - 道路法・道路交通法(占用/使用許可)
─ 発電機や仮囲い等が道路区域に掛かる場合は、道路占用許可(道路法32条)と道路使用許可(道交法77条)の確認が必要。
参考:道路占用制度(国交省) / 道路使用許可(警察庁) - 消防法(危険物)
─ 指定数量:ガソリン200L、軽油1,000L。
─ 指定数量の1/5以上は少量危険物として届出が必要(自治体)。
─ 指定数量以上を一時的に扱う場合は、所轄消防署長の承認で「仮貯蔵・仮取扱い」最長10日。
参考:指定数量の早見(大船渡地区消防組合) / 仮貯蔵・仮取扱い(東京消防庁) - 環境対策(排ガス・低騒音機)
─ 可搬ディーゼル発電機はオフロード法の直接規制外でも、国交省の「排出ガス対策型建設機械」「低騒音型」指定の機種選定が推奨(入札要件・近隣対策)。
参考:排出ガス対策型 建設機械 指定状況 / 低騒音・低振動型 建設機械 - JIS規格・メーカー基準
─ 配線・端子・ケーブルは規格適合を確認:例) JIS C 3327(600Vゴムキャブタイヤケーブル:PNCT等)、 JIS C 3312(600Vビニル絶縁ビニルキャブタイヤケーブル:VCT)、 JIS C 3306(ビニルコード:VCTF)、 JIS C 2805(圧着端子) など。
参考: JIS C 3327 概要 / JIS C 3312 概要 / VCT/VCTFのJIS適合 / JIS C 2805 概要 - 大気汚染防止法(ばい煙発生施設)
─ 工場・事業場に定置して使う発電設備で、ディーゼル機関・ガスタービンは燃料燃焼能力50L/時以上、ガス/ガソリン機関は35L/時以上は対象(重油換算)。
─ 可搬・移動用でも、同一場所で長期間設置する場合は対象となることがあります(目安:3か月以上※。運用は自治体差あり)。
─ 対象となる場合は、事前届出(工事計画)、ばい煙測定・記録保存、排出基準の遵守などが必要。
参考:環境省:ばい煙発生施設一覧 / 経産省 監督部Q&A / 内発協ニュース(2020年1月号)
現場でよくある注意点
- 雨ざらしNG! 仮囲い・防音パネル・防雨シートで保護(排気・吸気を確保し一酸化炭素対策も徹底)
- アース接地は必須。D種接地棒を使用し、接地抵抗100Ω以下(0.5秒以内遮断のRCDがある場合500Ω以下可)を目安に測定・記録
- 感電防止:作業前の主電源オフ/ロックアウト、高感度速動型RCDの設置、低圧電気取扱の特別教育受講者の配置
- 可搬型・移動式でも「定期点検・絶縁測定」の記録化(運転前点検・オイル/燃料漏れ・端子緩み・ケーブル損傷の即日是正)
- 近隣対策:低騒音型・低振動型・低排出ガスの機種選定、防音BOX、夜間は離隔+防振マット等を併用
- 道路にはみ出す設置は道路占用/使用許可の要否を事前確認(仮囲い・資材搬入動線も含めて計画)
- 燃料は消防法適合容器・必要な届出/承認(少量危険物・仮貯蔵等)・消火器配置・こぼれ止め受け皿・鍵管理を徹底
- ケーブルは用途・電圧・許容電流で選定(例:600V VCT/PNCT、端末はJIS準拠の圧着端子と適合工具を使用)
発電くんの現場アドバイス
発電くん:
「現場の安全・安心・トラブル防止のためには、
法令を守ることと“現場点検”の両方が大切!
わからない時は、レンタル会社やメーカーに気軽に相談してね。」
まとめ
建設現場での発電機トラブルや法令違反は、重大事故・工期遅延の原因にもなります。
最新の法令や規制をチェックし、安全で快適な現場づくりを目指しましょう!
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