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2025.06.26
可搬型発電機：設置の法令手続きと必要資格 法令適用 ５秒チェック
最終更新日：2025.06.26
2025/06/26 改訂（移動用電気工作物 通達対応）
可搬型発電機の法令手続きと必要資格
1. 可搬型発電機とは？
可搬型（移動式）発電機は恒久接続せず、現場へ一時的に搬入して使用する電源設備です。
主な利用例： 工事現場・イベント・仮設事務所・災害時の臨時電源 など
2. 法令適用 ５秒チェック
- 出力10 kW超（≒12.5 kVA） → 自家用電気工作物：保安規程＋主任技術者届
- 使用期間6カ月超 → 常設扱いの可能性（厳格手続き）
- 内燃力1万 kW以上 または 燃料50 L/h（ガソリン35 L/h） → 工事計画届
- ガソリン40 L超／軽油200 L超 → 少量危険物届出
ガソリン200 L超／軽油1 000 L超 → 許可申請 - 600 V超の配線 → 第1種電気工事士必須
3. 出力別 必要資格・手続き一覧 ※PF 0.8 例示
| 出力 | 使用例 | 必要資格・対応 | 主な法令・備考 |
|---|---|---|---|
| 〜1.5 kVA | キャンプ・屋外照明 | 資格不要（延長コード） アース推奨 |
届出不要 ※燃料大量保管は消防法対象 |
| 1.6〜12.4 kVA (〜約10 kW) |
小型工具・仮設照明 | 発電機設置のみ資格不要 建物配線 → 第2種電工 |
電気工事士法／労安法／消防法 |
| 12.5〜49 kVA (10〜39 kW) |
仮設事務所・空調・200–400A 溶接機 | 保安規程届 主任技術者届 外部委託・簡易保安規程 OK 600 V以下 → 第2種電工／600 V超 → 第1種電工 |
電気事業法／電気工事士法／消防法 |
| 50 kVA 以上 (40 kW超) |
大型イベント・高圧受電・並列運転 | 保安規程届 主任技術者届 外部委託・簡易保安規程 制度あり 高圧配線 → 第1種電工必須 |
電気事業法／電技基準／消防法 工事計画届: 【施行規則別表2】内燃力10 MW以上 または 燃料50 L/h（ガソリン35 L/h） |
4. 必要資格ガイド（作業別）
| 作業内容 | 条件 | 必要資格・免状 |
|---|---|---|
| 発電機設備の保安管理 | 出力10 kW超 | 電気主任技術者（第三種以上） ※外部委託（電気管理技術者）可 |
| 仮設配線工事 | 600 V以下 | 第二種電気工事士 |
| 仮設配線工事 | 600 V超／高圧 | 第一種電気工事士 |
| 消防設備との連動工事・保守 | 自動火災報知設備 等 | 消防設備士 甲四（泡・粉末は甲六） |
| 燃料貯蔵・給油管理 | 指定数量以上の危険物 | 危険物取扱者 乙四（軽油のみなら丙種可） |
5. 臨時自家用電気工作物（6カ月以内）の特例
使用期間が6カ月以内であれば、臨時自家用電気工作物として
保安規程・主任技術者届出を簡易版で提出できます。
さらに同一移動区域を保安規程に記載すれば、再設置時の工事計画届を省略可能です。
注意：6カ月は法定値ではなく慣例的目安です。
実態により短期間でも常設扱いになる場合があります。
実態により短期間でも常設扱いになる場合があります。
6. 2023年3月20日通達のポイント
- 保安ネットによるオンライン届出が原則化（紙提出も可）
- 移動区域を保安規程に記載 → 区域内再設置は工事計画届不要
- 測定・点検記録の電子保存が正式容認
- 出力10 kW超の可搬型発電機を移動用電気工作物として明文化
7. 消防法の適用ポイント（燃料・配線で判定）
- ガソリン40 L超／軽油200 L超（指定数量1/5） → 届出
- ガソリン200 L超／軽油1 000 L超（指定数量超） → 市町村長許可
- 消防設備連動 → 消防設備士 甲四（泡・粉末は甲六）
出力には無関係です。燃料計画が決まり次第、消防署へ事前相談を。
8. 便利なツール
※本稿は2025年6月26日時点の法令・通達を基に作成しています。設置前に所轄産業保安監督部・消防署へ最新要件をご確認ください。
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