2025.07.07

現場レポート:回生電流100kW!? 試験運転で発電機だけで乗り切るには・・・

最終更新日:2025.07.07
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現場レポート:回生電流100kW!? 試験運転で発電機だけで乗り切るには・・・

現場レポート:回生電流100kW!? 試験運転で発電機だけで乗り切るには 教えて発電くん!

■ 実録:減速や高速を繰り返すたびに発電機がトリップ!ついに故障…その時相談が!

ある現場担当者さんから、発電くんにこんな相談が届きました。
「90kWのモーターに合わせてDCA-220LSK(220kVA発電機)を選定してテストしていたら、
減速や高速運転を繰り返すたびに発電機がトリップして止まるんです。
何度も繰り返すうち、とうとう発電機が故障してしまいました…。
調査したら、回生電流がなんと100kWも出ていたと判明しました。」

発電くん

発電くん:
「モーター容量に合わせて発電機を選んでも、回生電流が大きい場合は過負荷や故障につながることがあるんだ。
停止時にトリップするのは発電機の保護回路が働いている証拠。
それを繰り返すと内部がダメージを受けて、最終的に発電機が壊れてしまう危険があるよ。
必ず回生電流のピークも含めて発電機を選ぶのが安全対策のポイント!」

■ 回生電流とは?

大型の電動機(モーター)が急停止・減速するとき、モーターが発電機の役割を持ち、電気(回生電流)が逆流します。
普段は気にしなくてよい小さな電流でも、現場によっては非常に大きな回生電流が発生することがあります。

■ 現場事例:90kWモーターで回生電流100kW!

今回の現場では、モーター容量は90kW。しかし、試験運転の条件によって回生電流が最大100kWに達する状況が想定されました。
短期間の試験で、かつコストや準備の制約があるため、「できれば発電機だけで対応したい」というご要望です。

■ 「発電機だけで対応」のコツ

長期運用ならダミーロードや専用装置が必要ですが、短期試験なら“発電機の容量を大きくする”ことで解決できる場合があります。
目安としては回生電流の6~7倍の容量の発電機を使うこと。
今回の例では、100kW × 6~7倍 = 600~700kVAの大型発電機(例:DCA-610SPK)を準備すれば、回生電流をしっかり吸収・跳ね返すことができます。

保証対象不明の裏話コーナー

発電くん

発電くん:
「これは公式マニュアルやカタログには載っていない、いわゆる“現場の裏話”なんだけど……
メーカー(デンヨー)さんから直接聞いた話では、『発電機能力の15%くらいまでの回生電流なら壊れることはない』っていう現場ノウハウがあるんだ。
ただし、これはあくまで“保証対象不明”の豆知識!万一の場合、メーカー保証の対象外になることもあるから要注意だよ。
本当に安全・確実を求めるなら、必ずメーカーや専門業者と相談してね。」

■ 最終的にどう解決した?――成功のポイント

失敗とトラブルを経て、最終的にDCA-610SPK(600kVA級)の発電機をレンタルすることで、無事に試験運転を完了できました。
やはり、回生電流のピークを十分にカバーできる大容量発電機の選定が、安全・安心な運用には欠かせません

発電くん

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発電くん

発電くん:
「困ったときは遠慮なく相談してね!
経験と現場ノウハウで、一番合った解決方法を一緒に考えます。」

■ 注意点とアドバイス

  • 発電機の定格容量の6~7倍を目安に選定(例:回生電流100kW→600~700kVA)
  • この方法では発電機が「低負荷」運転になるが、短期なら大きな問題にはなりません
  • 「発電機能力の15%までの回生電流は壊れない」という裏話は“保証対象不明”です
  • 必ず発電機の取扱説明書やメーカー推奨範囲も確認を
  • 他メーカーや発電機仕様によって注意点が異なる場合もあります

■ まとめ

90kWモーターでも、試験条件次第で100kWを超える回生電流が発生することがあります。
そんな現場でも、短期試験なら回生電流の6~7倍の発電機容量を確保することで発電機だけで乗り切ることができます。
また、「発電機能力の15%程度までの回生電流なら壊れる心配はほぼない」という現場の裏ノウハウも参考になりますが、あくまで自己責任の知識としてご理解ください。
発電機選びや負荷計算で迷ったときは、発電機.jpまでお気軽にご相談ください。

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