2025.07.22

ケーブルの絶縁抵抗ってなに? 教えて発電くん!

最終更新日:2025.08.19
  • 教えて発電くん
  • 知識
  • 法律
  • 故障・修理
ケーブルの絶縁抵抗ってなに? 教えて発電くん!

教えて発電くん!ケーブルの絶縁抵抗ってなに?

発電くん

(情報整理:2026年2月時点)

▶ 発電くんコラム一覧: https://hatsudenki.jp/column/

✅ 工場のBCP対策:災害・停電の前に「発電機レンタルの事前協議(優先手配に向けた段取り)」をしませんか?

緊急時は手配が集中し、発電機だけでなくケーブル/分電/燃料まで含めた準備が遅れがちです。
平時に必要容量・設置条件・稼働時間(燃料運用)を整理して、復旧を早める体制を一緒に作ります。

※フォーム冒頭に「BCP事前協議」または「緊急/災害」と記載し、拠点(市区町村)・想定稼働時間・重要負荷(分かる範囲)を添えてください。

こんにちは、発電くんです!
今日は現場でもよく質問される「ケーブルの絶縁抵抗」について、押さえるべきポイントを分かりやすく解説します。

 

■ ケーブルの絶縁抵抗とは?

絶縁抵抗とは、ケーブルの導体と外部(大地や他の導体など)との間の「電気を通しにくさ」を示す値です。
数値が高いほど絶縁性能が保たれ、漏電や感電のリスクが低くなります。

逆に、絶縁抵抗が低下すると漏電・感電・発熱・発火などの重大事故につながる可能性があります。
そのため、「使う前の確認」+「定期点検」が重要です。


■ 法令で定められた最低絶縁抵抗値(低圧回路)

⚠️ 法令・通達は改正される場合があります。最新情報は必ず所轄官庁の公表資料をご確認ください。

「電気設備に関する技術基準を定める省令」では、使用電圧ごとに最低限満たすべき絶縁抵抗値が定められています。
これはあくまで最低ラインです。実務では、後述の管理目安のようにより高い基準を設けて安全率を確保する運用もあります。

参考:e-Gov法令検索(「電気設備に関する技術基準を定める省令」)/ 経済産業省(電気設備技術基準の解釈関連)

区分(対地電圧で判定) 最低絶縁抵抗 主な例
使用電圧 300V以下
対地電圧 150V以下
0.1MΩ 単相100V回路など
使用電圧 300V以下
対地電圧 150V超
0.2MΩ 対地電圧が高い低圧回路など
使用電圧 300V超 0.4MΩ 三相400V系など

※ 判定区分は線間電圧ではなく対地電圧が基準です。接地方式・回路構成により該当区分が変わるため、設備仕様で確認してください。
※ 上表の最低絶縁抵抗値は電路(回路)としての絶縁抵抗(MΩ)の下限です。原則としてメガーの実測値(MΩ)で判定します。
※ 絶縁抵抗の測定が困難な場合は、使用電圧が加わった状態での漏えい電流が1mA以下で判定できる扱いがあります(技術基準の解釈)。

※ 上表の基準はケーブルの長さを問わず適用されます。たとえば長さ3m以下の短尺ケーブルでも、 0.1MΩ/0.2MΩ/0.4MΩを下回らないか確認してください。

(管理目安)絶縁抵抗値が3MΩを下回る場合は要注意。1MΩ以下は危険レベル。
※ 「3MΩ注意/1MΩ危険」は社内の管理目安であり、法令の最低値ではありません。用途・仕様によっては別基準が適用される場合があります。


■ 新品ケーブルの絶縁抵抗値の目安(仕様表によくある表記)

新品ケーブルの絶縁抵抗は、ケーブルの種類断面積に加え、長さ温度でも変動します。
ここではカタログ等に掲載されることが多い「最小絶縁抵抗(20℃・MΩ・km)」の代表例をまとめます。
※実際の規格値・保証値はメーカー仕様(カタログ/成績表)を必ず確認してください。

ケーブル種類 最小絶縁抵抗(20℃・MΩ・km) 補足
IV / HIV 代表例:50以上 断面積・シリーズで差あり
600V キャブタイヤ(VCT) 代表例:30~50 断面積で変動
600V CV(架橋PE) 代表例:900~2,500 材質・構造で高めになりやすい
計装/制御(例:CVV) 代表例:50以上 材質・構造で上回る場合あり

*短尺(例:1~3m)では、メガーの実測値(MΩ)が大きく出やすく、カタログの「MΩ・km」と単位が揃いません。
カタログや規格の「最小絶縁抵抗(MΩ・km)」と比較したい場合は、測定値を20℃・1km値(MΩ・km)に換算して評価します。
換算式:R20(MΩ・km) = Rt(MΩ) × Kt × (L/1000)
(⇔ Rt = R20 × 1000 / (Kt × L)
※ L はケーブル長(m)、Kt は温度換算係数です。温度が上がると絶縁抵抗は低下するため、評価は20℃換算を基本にします。


■ 絶縁抵抗値の測定方法(現場向け)

絶縁抵抗計(メガー)を使用して測定します。基本は次のとおりです。

  • 原則:必ず電源OFF(発電機停止/ブレーカOFF/負荷遮断)してから測定する
  • 測定箇所:主に導体-地間、必要に応じて導体-導体間
  • 低圧電路では500Vレンジを用いることが多い(機器定格・回路構成により100V/250V等を選ぶ場合もある)

※ サージ保護素子や電子機器が接続されたまま高い試験電圧を印加すると、誤動作・故障の原因になる場合があります。現場の手順書・機器仕様に沿って実施してください。
※ 電気工事・点検の実施は安全最優先とし、必要に応じて有資格者が行ってください。


■ 絶縁抵抗値が低くなる原因は?

絶縁抵抗が低下する原因は主に次のとおりです。

  • 経年劣化(絶縁体の硬化・ひび割れ)
  • 傷・圧迫・踏み付け・巻き癖などの物理的ダメージ
  • 湿気・水分の浸入(雨天、結露、冠水、泥)
  • 汚れ・粉じん・油分の付着(表面リーク)

見た目が問題なく見えても、内部に水分が回っていたり、圧迫で絶縁が薄くなっていたりすることがあります。
そのため、外観確認+測定のセットで確認するのが基本です。


■ 現場レポート:絶縁抵抗値が低かったら?

現場レポート by 発電くん
ある現場で600Vキャブタイヤケーブルの絶縁抵抗を測定したところ、2MΩでした。
外観を確認すると、地面との接触部に傷があり、水分と泥汚れも付着していました。
清掃・乾燥を実施しても数値が戻りにくかったため、事故予防の観点から新品ケーブルへ交換しました。
(管理目安)3MΩを下回る場合は要注意。1MΩ以下は危険レベル。

■ 絶縁抵抗値の管理ポイントまとめ

  • 新品ケーブルは種類ごとの仕様(MΩ・km)法令最低値(MΩ)をそれぞれ確認する
  • 点検では、外観(傷・つぶれ・水分・汚れ)と測定結果をセットで判断する
  • 数値が低い場合は、乾燥・清掃・端末処理の見直しを行い、改善しなければ交換を検討する
  • 湿気・水濡れが多い現場は、保管方法(防水・通気・端末保護)も含めて対策する

■ よくある質問

Q. 新品でも絶縁抵抗が低い場合は?
A. 保管時の湿気などで一時的に低下していることがあります。乾燥・清掃・端末処理の見直しで回復する場合もありますが、改善しない場合は交換を検討してください。
Q. 絶縁抵抗の測定頻度は?
A. 年1回以上の点検が目安ですが、屋外・水濡れ・粉じんが多いなど過酷な現場では、より高頻度の点検が有効です。

■ まとめ

ケーブルの絶縁抵抗管理は、事故防止や安全な電気使用の基本です。
法令が定める最低絶縁抵抗値(MΩ)と、カタログ・規格の最小絶縁抵抗(MΩ・km)は「ものさし」が違います。
それぞれの意味を押さえたうえで、余裕を持った管理目安(例:3MΩ以上など)を設定し、定期点検と早めの対応を心がけましょう。

\ 発電機.jpからのおしらせ/
発電機レンタル・購入は 発電機.jp におまかせ!

国内トップクラス 2,800台超 の保有から、
現場にピッタリの機種をスピード手配します。

便利な無料ツールもご用意しています。お気軽にご利用ください!

📩 発電機.jp   WEBからのご相談・お見積りはこちら

「どの発電機を選べばよいか分からない」「ケーブルも一緒に手配したい」など、専任スタッフが用途にあわせてご提案いたします。

※お急ぎの場合も、まずはフォームからご連絡ください。担当者より折り返しご案内いたします。