2025.07.29

船舶用発電機の基礎と法規制(国内編・JG検査) 教えて発電くん!

最終更新日:2025.08.19
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船舶用発電機の基礎と法規制(国内編・JG検査) 教えて発電くん!

教えて発電くん!船舶用発電機の基礎と国内法規・JCI/JGの検査

発電くん こんにちは、発電くんです!
このコラムでは、日本国内の河川・湖・沿岸を航行する内航船・作業船・観光船などで使われる
船舶用発電機の基礎知識、法令、検査(JCI/JG)、費用、保安管理までを分かりやすく解説します。


1. 船舶用発電機の役割と種類

発電機は船内の照明・通信・空調・ナビ・ポンプなど、すべての機器の電力源です。
日本の河川・沿岸船ではディーゼル発電機(10~50kVA級が主流)が採用され、省スペース・耐振動・耐塩害・耐湿設計がポイントです。

2. 国内で押さえるべき主な法令・基準

  • 船舶安全法 … 設備・点検・防火・非常用電源の要件などを規定
  • 船舶設備規程(第III編:電気設備) … 絶縁値・短絡容量・配電・非常用自動起動の要件等を詳細規定 
  • JCI検査(日本小型船舶検査機構) … 小型船舶の設計・現地検査・証書交付(国の代行機関)
  • JG(国土交通省)船用品検査/型式承認 … いわゆる“JG検査”。法定船用品の型式承認・検定に関する制度
  • 環境基準・条例 … NOx/SOxや低硫黄燃料等、港湾・自治体の運用

3. 河川・湖専用船の注意点

河川・湖を走る小型船は国際条約(MARPOL/SOLAS)の直接義務外ですが、JCIの検査港湾・自治体の排ガス規制など、国内法や条例は必ず守る必要があります。

4. 検査の流れ(新設・載せ替えの場合)

  1. 発電機選定・仕様確定(販売を発電機.jpがサポート)
  2. 設計図・仕様書をJCIへ提出(対象船種の場合)
  3. 船内取付 → 現地立会い検査
  4. 是正事項対応 → 適合証明・検査証書交付

※検査手続きや予約で2~3カ月以上かかることも。早めのご相談が安心です。

5. 費用のめやす(検査・設置込み)

  • 新品発電機本体(10~50kVA):約150万円~
  • 設置・工事費:50万円~(基礎・配線・排気・試運転等)
  • 検査費用:数万円程度~(書類審査・立会い)

【総額の参考】新品導入:約250万円~
※仕様・現場条件・物価で変動します。正式見積をご確認ください。

【納期】船舶用発電機は受注生産が基本です。発注から6カ月以上かかる場合があります。

6. よくある質問(FAQ)

  • Q:中古発電機は使えますか?
    A:検査適合保証が難しく、追加費用・工期リスクも高いため、発電機.jpでは新品/新品同等品のみ推奨です。
  • Q:小型の観光船も検査が必要?
    A:多くの内航船・作業船・観光船がJCIの検査対象です(総トン数20t未満等)。対象外の類型もあるため、個別にご確認ください。
  • Q:排ガス規制(NOx/SOx)は関係する?
    A:国際航路に出ない場合でも、港湾・自治体の運用で制限されるケースがあり、低公害モデルの導入が推奨されます。

7. 法令・基準早見表

区分 主な根拠法令・告示 発電機に関わるポイント
船体・設備の安全 ・船舶安全法
・船舶設備規程(第III編:電気設備)
・小型船舶安全規則
発電機の設置位置・固定・防振・防火、ケーブル絶縁・漏電遮断・非常用自動始動など
検査・証明 JCI(小型船舶の検査)
JG(国土交通省)船用品検査/型式承認(別制度)
新設・載せ替え時の設計図・仕様書提出→現地立会い検査→適合証明/型式承認に基づく検定等 
環境・排ガス ・海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律
・港湾/自治体の排ガス・低硫黄燃料の運用
国際航路に出ない河川・内航船はMARPOL直接義務外でも、各港湾の運用に留意
電気安全 ・船舶設備規程(第III編:電気設備) 発電機・配電盤・ケーブルの絶縁・短絡容量・接地方法などが規定値を満たすこと

※2025年7月時点の主要条文・告示です。実務では船種・トン数・航行区域・改造内容で適用が異なるため、
最新の法令・技術基準は必ず国土交通省/JCI/港湾管理者へご確認ください。

8. 保安基準と電気主任技術者の選任は必要?

利用シーン 適用法令・基準 主任技術者/保安規程の要否
船内専用
(航行中・船内設備のみ給電)
船舶安全法・船舶設備規程
JCI検査(対象船種)
船舶は電気事業法の電気工作物から除外され、
陸上のような「電気主任技術者選任」「保安規程届出」は不要
規程の要件を満たし、検査で確認を受ける。
船内発電機で岸壁・陸上設備に給電
(陸上仮設盤へケーブル延長)
電気事業法〈移動用電気工作物〉
経産省手引・通達
有効電力10kW超
①電気主任技術者の体制(外部委託可)
②保安規程の作成・届出 などが必要。
案件に応じた手続きは経産省「発電船から陸上へ給電」の案内に従う。

ポイントまとめ
✔ 船内専用なら主任技術者選任・保安規程は不要。
✔ 陸上設備へ給電する場合は電気事業法が適用され10kW超で主任技術者・保安規程が必要。
✔ どちらの場合も、該当する検査・書類で安全性を確認。

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⚠️ 法令・通達は改正される場合があります。最新情報は必ず所轄官庁(国土交通省・経産省)やJCIの公表資料をご確認ください。

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