発電機に「外部タンク(1,000L未満)」をつなぐときの許可・監視は? ――教えて発電くん!
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発電機に「外部タンク(1,000L未満)」をつなぐときの許可・監視は?
――最短でわかる実務ガイド(1,000L未満版)
(本記事は 2025年9月1日 時点の法令・通達・自治体運用をもとに作成)

「仮設で500L~900Lのタンクから発電機に供給したい。許可は要る?届出だけ?配管でつないでも大丈夫?」――そんな疑問を最短ルートで解決します。
結論から:1,000L未満は指定数量未満(第4類・第2石油類)。200L以上は多くの自治体で少量危険物の届出が必要、200L未満は届出不要が一般的(ただし安全基準は適用・所轄指導あり)。※根拠:指定数量1,000L/届出閾値(1/5=200L)の運用例 志太消防本部
検索ゆらぎ対策のため本文中に一度だけ 1000L未満 の表記も併記しています。
まずは30秒|要点3つ
- 区分:灯油・軽油(第4類 第2石油類)は指定数量=1,000L。
→ 1,000L未満=指定数量未満。うち200~999Lは多くの自治体で少量危険物(届出)の対象。(例示:志太消防本部) - 許可の要否:指定数量未満なので危険物施設の「許可」は不要。ただし200~999Lは条例に基づく届出+技術基準の遵守が必要。200L未満は届出不要が一般的でも安全対策は必要。
- 配管で発電機へ供給OK?:OK(所轄協議前提)。一般取扱所・移送取扱所の許可区分には直ちに該当しないが、少量危険物の構造・設備基準(漏えい対策、遮断、表示、消火器 等)に適合させる。
※ 指定数量以上や敷地外にわたる配管移送等は別扱い(移送取扱所等)。定義例は本文の参考リンク参照。
※ 指定数量以上の施設と配管で接続される構成では、事故時の扱い等に通知上の整理あり。配管の範囲決め(どちらの設備に属するか)も運用基準に従い所轄と協議。
判断フロー|まず「量」と「合算」を確認
- 合計量を計算(品名ごとに指定数量で割って合算)。
例:灯油500L(500/1000=0.5)+軽油300L(300/1000=0.3)→ 合計倍数0.8(指定数量未満)。
倍数計算の公式例:古賀・久山消防本部(PDF) - 対象区分の確認
・0~199L:多くの自治体で「届出不要」。ただし安全基準・火気管理は適用/指導あり。
・200~999L:少量危険物として条例届出(設置・場所・構造基準に適合)。 - 用途:発電機への配管供給なら、遮断・逆止・漏えい防止・表示・消火器などを装備(後述)。
- 期間:工期だけの仮設でも、少量危険物は通常「届出」ベース(10日以内の承認=仮貯蔵・仮取扱いは指定数量以上の制度)。根拠・手続:東京消防庁/承認申請ページ
数量帯(第2石油類) | 法令・区分 | 手続き | 主な基準の例 |
---|---|---|---|
0~199L | 指定数量未満(多くは届出不要) | 不要(※自治体独自届出がある場合あり) | 火気管理/転倒・流出防止/消火器設置 等 |
200~999L | 少量危険物(条例対象) | 届出(設置前までに。期日は自治体要確認) | 防油堤・受皿(容量≧100%が目安)/水抜き(常時閉)/遮断弁・逆止弁/表示/消火器 等 |
1,000L以上 | 指定数量以上(危険物施設) | 許可(屋外タンク貯蔵所 等) | 防油堤110%/堤高0.5m以上/工事許可~完成検査 |
※ 防油堤容量の目安:少量危険物=100%(運用例:道南地域 PDF/沖縄広域 PDF)/屋外タンク貯蔵所=110%・堤高0.5m以上(例:消防庁検討会 資料/大津市資料)。必ず所轄に事前協議を。
手続きとスケジュール(1,000L未満)
- 所轄消防と事前協議(設置場所・数量・配管ルート・防油堤/受皿・消火器 等)
- 届出(少量危険物):200~999Lは条例様式で届出。着手の〇日前など締切は自治体により異なる。
- 設置・点検:掲示、遮断・逆止、漏えい対策、アース、消火器、施錠、防犯 等
- 運用開始:日常点検・記録(簡易様式でOK)/残量・漏えい・施錠・警報の巡視
📌 仮貯蔵・仮取扱い(10日以内)は指定数量以上の制度です。1,000L未満は通常「届出」ベース(自治体により臨時届や指導あり)。参照:東京消防庁/消防庁通知(PDF)
最低限ここは押さえる|ハード要件(1,000L未満の例)
- 防油堤・受皿:容量≧タンク容量の100%を基本に、水抜き口は常時閉・施錠。(所轄により110%指導あり)
- 遮断・逆止:タンク直近の開閉弁/逆止弁/注入口の弁・蓋/配管の耐震支持
- 液位・表示:見やすい位置の量表示。ガラス管を用いる場合は硬質ガラス+金属保護+ボール入自動停止弁等を併設、または自動表示装置を採用
- 静電気・落雷:接地(アース)/等電位/必要に応じ避雷・防爆考慮
- 腐食・劣化:底板外面の防食、雨水侵入防止、日射対策、転倒・移動防止
- 消火器:粉末消火器 等を所定容量以上、近接・即時使用可能に配置
※基準は自治体の火災予防条例・運用基準で異なります。必ず所轄の様式・図示例に合わせてください。
監視・運用|無人前提はNG、巡視・記録を習慣化
□ 毎日:ホース・継手・配管支持/防油堤内の雨水・油分/量表示・掲示/施錠
□ 給油時:発電機停止/静電気対策(接地・等電位)/見張り員/消火器近接
□ 残量管理:30%で計画給油(小容量は現場基準で下限を設定)
□ 記録:点検結果・補給量・異常の有無を簡易記録(3年保存を目安)
□ 緊急対応:漏えい時は遮断→吸着材→回収→所轄連絡。連絡先を掲示
参考資料・公式リンク(抜粋)
- 第4類・第2石油類の指定数量=1,000L/少量危険物の届出水準(200~999Lの例)… 志太消防本部
- 指定数量の合算方法(倍数計算の例)… 古賀・久山消防本部(PDF)
- 少量危険物の技術基準例(防油堤容量100%・水抜き口 等)… 道南地域:運用基準(PDF) / 沖縄広域:運用基準(PDF)
- 屋外タンク貯蔵所の防油堤110%・堤高0.5mの例示資料… 消防庁 検討会資料(PDF) / 大津市:基準資料(PDF)
- (参考)仮貯蔵・仮取扱い=指定数量以上が対象/期間10日以内… 東京消防庁:手続案内
- (参考)移送取扱所の定義・運用例… 富士市:移送取扱所(PDF) / いわき市:審査基準(PDF)
⚠️ 法令・通達は改正される場合があります。最新情報は必ず所轄官庁・管轄消防の公表資料をご確認ください。
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