2025.09.29
発電機の「外部タンク」と「貯蔵タンク」の違い+防油堤の要点 教えて発電くん!
最終更新日:2025.09.29
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教えて発電くん!外部タンク vs 貯蔵タンク+防油堤の要点
※ 本コラムの法令参照時点:2025年9月29日
結論:外部タンクは消費設備(一般取扱所の枠)、貯蔵タンクは貯蔵所。
屋外の貯蔵タンクには防油堤必須(容量110%、堤高0.5m以上 等)。
① 外部タンクと貯蔵タンクの使い分け
- 外部タンク(消費設備):発電機に直結して燃料を消費。(屋外タンク貯蔵所に適用される)防油堤の一律基準は、外部タンクには原則適用外。ただし屋内中継タンクは室内の「せき」でタンク容量以上を受ける運用が一般的。
参考:消防庁資料/ 札幌市/ いわき市 - 貯蔵タンク(貯蔵所):燃料を備蓄。政省令・告示の技術基準に適合。
参考:施行令/ 危規則/ 告示(技術基準細目)
② 屋外タンク貯蔵所の防油堤:要点
※ 記号の定義:H=タンクの高さ
- 容量:単独=110%/複数=最大タンクの110%(有効容量で確認:基礎・配管・他タンク堤高以下部分は控除)
- 堤高:0.5m以上(特例:20号防油堤0.15m可・要件あり)
- 堤内面積:80,000㎡以下/堤内タンク数:原則10基(条件で20基)
- 離隔(タンク外板→堤内面):直径<15m=H/3、直径≥15m=H/2/高引火点(≥200℃)=max(H/5, 0.5m)
- 構造:不浸透・外部流出防止・水抜口(外部操作弁)
③ 手続きの分岐(指定数量)
代表値:ガソリン200L/灯油・軽油1,000L/重油2,000L。
同一敷地は合算(各量÷指定数量の合計が1以上→許可、1/5以上1未満→条例の少量危険物)。
参考:消防法/ 指定数量一覧(例)
④ 「幅」の決め方(比率ではなく要件の積み上げ)
防油堤の幅はタンク幅の比率では決まらず、離隔C+作業通路S+堤の構造寸法で決まる。
※防油堤の一律基準は、外部タンクには原則適用外
堤内“有効幅”の目安
堤内有効幅 ≧ タンク直径 D + 2 × { 離隔 C + 通路 S }
- C:直径<15m=H/3、直径≥15m=H/2、高引火点=max(H/5, 0.5m)
- S:点検・避難用に0.6〜1.0m目安(所轄指導に従う)
※堤の天端幅・壁厚は全国一律値なし。盛土堤は天端≈1.0m運用例、RC堤は厚さ≈0.20m等の自治体細目例あり。
⑤ 超シンプル計算例(容量確認)
- 10,000L×1基 → 必要堤容量=11,000L(有効容量で確認)
- 5,000L×2+3,000L×1 → 必要堤容量=最大5,000Lの110%=5,500L(同上)
⑥ 1200L・950L 外部タンクQ&A(要点)
- 軽油1,200L:指定数量1,000L超→許可(一般取扱所)。
- 軽油950L:指定数量未満だが1/5以上→少量危険物(条例届出・基準適合)。
- ガソリン950L:指定数量200L超→許可。
- 合算原則:外部+内蔵・複数基は合算で判定。
- 防油堤:外部タンクは屋外タンク貯蔵所の一律堤基準は原則外。ただし受け皿・簡易堰・室内「せき」等の漏えい対策は指導対象。
発電くんのひとこと
「先に使い分け→次に防油堤の要点→最後に手続き(指定数量)を見ると迷いません。幅は離隔+通路+構造で決まるよ!」
⚠️ 法令・通達は改正される場合があります。最新情報は必ず所轄官庁・所轄消防の公表資料をご確認ください。
参考リンク(公式・公的資料)
- 施行令:e-Gov / 危規則(防油堤:第22条ほか):e-Gov
- 告示(防油堤の容量算定):消防庁
- 自治体の図表整理:大津市/名古屋市/川崎市/富山市
- 外部タンクの運用例(屋内「せき」等):札幌市/いわき市
- 20号防油堤(特例):消防庁 通知
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