教えて発電くん!力率ってなに?発電機選定で失敗しないための基本
- 教えて発電くん
- 知識
教えて発電くん!Vol.05 力率ってなに?発電機選定で失敗しないための基本

こんにちは、発電くんです!
今日は、発電機を選ぶときに意外と見落とされがちなキーワード――力率(りきりつ)について説明するよ。
電気の基礎用語だけど、これを理解していないと発電機の容量選定を間違えることもあるんだ!
⚡ 力率とは?かんたんに言うと「電気の使われ方の効率」
発電機が作る電気には、有効電力(実際に仕事をする電力:kW)と、無効電力(磁界を作るだけで仕事しない電力:VAr/kVAr)があるんだ。
この2つをベクトル合成したものが皮相電力(kVA)と呼ばれるよ。
そして、そのうちどれだけが「実際に仕事をしているか」を表す割合が力率(Power Factor:PF)なんだ。
力率(PF) = 有効電力(kW) ÷ 皮相電力(kVA)
例えば力率が1.0なら100%仕事している理想的な状態。
でも、モーターや蛍光灯などでは磁界を作る無効電力が必要だから、力率はだいたい0.8(80%)程度になることが多いんだ。
🔍 力率の違いで「発電機容量」が変わる!
発電機のカタログには「kVA」と「kW」の両方が書かれているよね?
たとえば、10kVA(力率0.8)の発電機なら、有効電力は次のように計算できるんだ。
10kVA × 0.8 = 8kW
つまりこの発電機では、実際に使える仕事量(=電力)は8kWまでなんだ。
もし8kW以上の負荷をつなぐと、発電機に過負荷がかかってブレーカーが落ちたり、最悪の場合は故障することもあるよ⚠️
📊 力率0.8が「発電機業界の標準」+単相の注意
一般的に、三相の可搬型・非常用発電機の定格は力率0.8(遅れ)で表示されるよ。
※これは定格表示の基準で、実際の負荷PFは機器側の特性で決まる点に注意。
※注意:単相の小型可搬発電機はPF=1.0で定格が示されることが多いんだ。同じ「10kVA」でも前提が異なる場合があるから、カタログの相数・PF欄を必ず確認しよう。
💡 現場でよくある失敗例
- 「8kWのモーターだから10kVAで足りるでしょ?」 → 実はギリギリ!始動電流も考慮が必要。
- 「ライトや照明だけだから余裕」 → HIDや蛍光灯は力率が低く、突入電流も大きい。
- 「三相負荷と単相負荷を混ぜた」 → 相バランスが崩れて出力が偏る。
特にモーター系負荷(コンプレッサー・ポンプ・送風機など)は、始動時に定格の3~6倍程度の電流が流れることがあるよ(機器により大きく異なるから、仕様書の inrush / LRAを必ず確認しよう)。
また、起動時は力率が0.2~0.4程度まで低下する場合があり、必要kVAが一時的に大きくなる点も忘れずにね。
📘 発電くんのひとこと!
「力率」は難しそうに聞こえるけど、要するに“電気の効率”のこと。
発電機を選ぶときは、定格出力(kVA)だけでなく、実際に使いたい電力(kW)と力率(PF)を必ず確認しよう!
特にモーター系や溶接機などを動かすときは、始動電流+力率低下を見越して、ワンランク上の容量を選ぶのがポイントだよ。
👉 まとめ:発電機選定の基本式
- 有効電力(kW)= 皮相電力(kVA)× 力率(PF)
- 必要な発電機容量(kVA)= 負荷(kW)÷ 力率(PF)
⚠️ 法令・通達は改正される場合があります。最新情報は必ず所轄官庁の公表資料をご確認ください。
(参考:一般的な電気工学の教科書・各メーカー技術資料)
更新日:2025年10月24日
\ 発電機.jpからのおしらせ/
発電機レンタル・購入は 発電機.jp におまかせ!
国内トップクラス 2,800台超 の在庫から、
現場にピッタリの機種をスピード手配します。
便利な無料ツールもご用意しています。お気軽にご利用ください!
📞 直接のお問合せはこちら
新日本建販㈱ ☎ 0545-53-3100(全国対応)
担当:漆畑(ウルシバタ)
✉ urushibata@njm.co.jp