2025.11.05
発電機選定で“必ず”おさえる10のポイント(やさしい版)教えて発電くん!
最終更新日:2025.11.05
- 教えて発電くん
- 知識
教えて発電くん! 発電機選定で“必ず”おさえる10のポイント(やさしい版)
情報の最終更新日:2025年11月5日(JST)
発電くん:むずかしく考えなくてOK!
下の10チェックを上から順にうめていけば、ピッタリの発電機が見つかるよ。
まずは全体の流れ(5分でわかる)
- 使う機械を全部メモ(名前・消費電力・電圧・単相/三相)。
- 地域の周波数(東=50Hz/西=60Hz)と機械ラベルを合わせる。
- 同時に動かすか、順番に動かすかを決める(同時は容量アップ)。
- 連続して何時間回すか決める(給油の段取りもセット)。
- ケーブルの長さと太さを決める(細い・長い=電圧さがる)。
👉 計算が不安なら 負荷計算ツール と ケーブル選定ツール を使えばカンタン!
① 使用目的と負荷の内訳(単相/三相・力率・始動電流)
- モーター/コンプレッサ/溶接機は起動“瞬間”に定格の約3〜6倍の電流が流れます(突入)。これは始動側の要件です。
- いっぽう、運転が安定してからは定常側の要件として、合計負荷に+20〜30%の余裕をみると安心です。
- 選定は「始動(瞬間)」→「定常(連続)」の順でチェック。
同時起動がある/直入始動が多い場合は、始動kVAで容量を決め、足りなければ起動順序の調整・ソフトスタート/VFD・並列を検討します。
かんたん目安
- 必要kVA(単相の目安) ≒ 負荷kW ÷ 力率(pf)
- モーターが多い現場は定格+20〜30%の余裕を足す
👉 迷ったら 負荷計算ツール が最短です。
ミニ例(単相100Vの工具を同時使用)
グラインダー700W ×2台+照明200W ×3灯=合計2.0kW
→ 力率0.9なら必要kVA≒2.0÷0.9=約2.2kVA。
モーター起動に備えて+30%すると約2.9kVA。
→ 起動をずらせるなら3kVA級、同時起動や長尺配線なら3.5〜4kVA級が安心。
② 周波数・電圧の適合(50Hz/60Hz・切替・インバータ)
- 東日本=50Hz/西日本=60Hz。機器ラベルの「50/60Hz」表記を確認。
- インバータでも、機器側が非対応だとNGな場合あり(特にモーター)。
- 電圧(100/200V・三相200V)は必ず一致させる。
③ 単機(単独)か並列(パラレル)か ― かんたん整理
結論:並列運転は並列“対応機”のみ可能。対応していない機種は単独専用です。
- 単機:シンプル・低コスト。必要容量を1台で満たせる現場向け。
- 並列:対応機を専用ケーブルで同期。台数追加で容量拡張・N+1冗長が可能。
選び方:「今は1台で足りる(普通)=単機」「将来増やす/電気を止めたくない=並列対応機」。
④ 騒音・設置制約(夜間/住宅地/学内など)
- 夜間・学校・病院そば → 防音型/超低騒音型を選ぶ。
- 自治体の指導が入ることも。7m測定のdB(A)目安と作業時間を確認。
⑤ 連続運転時間と燃料(軽油/ガソリン/LP/天然ガス)
- タンク容量と消費量(L/h)で何時間連続できるかを計算。
- 長時間運転は「停止→冷却→給油」が基本。補給係と時間を決める。
- 寒い地域は軽油のグレードや燃料劣化対策もチェック。
⑥ 配線・分電(電圧降下・線径・端子・ブレーカ)
- ケーブルが長い・電流が大きいほど太い線が必要(電圧降下を防ぐ)。
- 出力はコンセント?端子台?事前に確認。漏電遮断器の有無も。
- コードリールは必ず全て引き出す(巻いたままは発熱して危険)。
📏 ケーブル選定ツールで線径と許容電流を確認!
⑦ 環境条件(高地補正・高温/低温・粉じん・塩害)
- 高地は空気が薄くて出力ダウン。メーカーの補正表(ディレーティング)を参照。
- 粉じん・塩害現場はフィルタ養生&点検間隔を短めに。
⑧ 輸送・据付(サイズ・運転質量・吊り/爪・エレベータ寸法・床耐荷重・屋外/屋内)
- 搬入経路の最狭幅・天井高・曲がりR・段差、エレベータ有効寸法/積載を実測。
- 運転質量(満タン時)でリフトや床の許容荷重をチェック。
- 屋内設置は原則NG(屋外推奨)。もし置くなら換気・排気延長・CO対策が必須。
⑨ メンテ体制・保守コスト(稼働率・サポート・消耗品)
- トラブル時の現場対応・代替機の手配可否を確認。
- 定期交換部品(オイル/フィルタ/ベルト)と費用の目安を把握。
⑩ 関連法令・自治体指導の確認(設置・運用・燃料)
- 電気の安全(接地・保護)は「電気設備の技術基準」「労働安全衛生規則」を確認。
- 音は「騒音規制法」、燃料の量は「危険物規制」の範囲を確認。
- ディーゼルは排ガス規制(オフロード法)の対象区分を確認。
よくある“あと一歩”の詰めポイント
- 発電機のkVA表示は三相は力率0.8、単相は力率1.0前提が多い。kW表示の機器は換算して考える。
※最終的には各発電機の銘板・カタログ値(力率・短時間過負荷・電圧変動)を優先してください。 - 起動順序は発電機 → 定常負荷 → 大きいモーターの順が安定。
- 重要設備はN+1(予備機または並列)で止まらない設計に。
ミニ実例で学ぶ(OK/NG)
OK例|学園祭の屋台
- たこ焼き器1.5kW+照明0.2kW → 同時1.7kW
- 余裕30% → 約2.2kVA → 2.5〜3kVA級
- ケーブル20mは太めを選んで電圧降下対策
NG例|工具を一気に起動
- モーター×複数を同時起動 → 突入電流で停止
- 対策:起動順序をずらす or 容量アップ/並列
参考|選定メモ(コピーして使える)
■ 現場名/期間: ■ 電圧・周波数: 単100 / 単200 / 三200 50Hz / 60Hz ■ 合計負荷(kW / kVA / pf): (内訳:モーター ___kW ×__台、溶接 ___A ×__台 ほか) ■ 始動電流ピークの想定: 重なり/ずらし(始動順序) ■ 配線距離・線径(電圧降下%): 端子形状:コンセント / 端子台 ■ 騒音要件: 日中 / 夜間(__dB(A)目標) 設置:屋外/テント/防音囲い ■ 連続運転: __時間/補給タイミング: __時__分 ■ 環境:高地 ___m/粉じん/塩害/寒冷(-__℃) ■ 輸送・据付:寸法___×___×___mm/乾燥重量___kg/運転質量___kg 搬入制約(最狭幅__mm/天井高__mm/EV 有効寸法__mm・積載___kg) 吊り・爪(アイ形状/フォークピッチ__mm)/床耐荷重__kN/m² ■ 予備・冗長: 単機 / 並列(N+1)/代替機手配先
主要法令リンク(e-Govほか|2025年11月5日時点)
- 電気設備に関する技術基準を定める省令(経産省・e-Gov)
- 労働安全衛生規則(厚労省・e-Gov)
- 騒音規制法(環境省・e-Gov)
- 危険物の規制に関する政令(消防庁・e-Gov)
- 特定特殊自動車排出ガス規制法(オフロード法)(環境省・e-Gov)
⚠️ 法令・通達は改正される場合があります。最新情報は必ず所轄官庁の公表資料をご確認ください。
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