発電機にアース端子が2つあるのはなぜ?【ボディーアースと漏電アース】教えて発電くん!
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教えて発電くん!現場レポート
発電機にアース端子が2つあるのはなぜ?【ボディーアースと漏電アース】

可搬型・移動式発電機をよく見ると、アース端子が2つ付いている機種があります。
表示には「ボディーアース」「漏電アース」などと書かれていることが多いですが、現場では「どちらに繋げばよいの?」「2つまとめてしまっても問題ないの?」といった声もよく聞かれます。
今回の「教えて発電くん!現場レポート」では、 ボディーアースと漏電アースの違いと、 2つを繋げてしまうことの問題点について、現場の実例を交えながら解説します。
登場人物
- 発電くん:発電機の正しい使い方と安全を教えてくれるキャラクター
- 田中さん:建設現場のベテラン担当者
- 佐藤くん:入社1年目の新人。電気は勉強中
現場レポート:アース端子が2つある発電機がやってきた
【現場:某建設現場・仮設事務所横】
新しく搬入された可搬型発電機。端子部を見ると、アース端子が2つ並んでいます。
表示には「ボディーアース」「漏電アース」の文字があります。
それを見つけた佐藤くんが、田中さんに質問します。
佐藤くん:
「田中さん、この発電機、アース端子が2つあるんですね。
ボディーアースと漏電アースって、何が違うんですか?」
田中さん:
「お、いいところに気が付いたな。実はこの2つ、役割が全然違うんだ。
せっかくだから、発電くんに教えてもらおう。」
そこへ、いつものように発電くんが登場します。
発電くん:
「呼ばれて飛び出て発電くん!今日はアース端子が2つある理由を説明するよ!」
ボディーアースとは?(発電機本体を守るアース)
発電くん:
「まず1つ目がボディーアース、これは発電機本体の金属部分を守るためのアースなんだ。」
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 目的 | 発電機本体(金属フレームなど)に異常電流が流れた場合に、大地へ逃がす |
| 主な役割 | 本体の漏電や短絡時に、感電・火災を防止する |
| 使用場面 | 湿地・金属足場・鋼製床の近くなど、周囲が導電性の高い環境 |
| 接続先 | アース棒(接地極)などに接続 |
特に、雨天時の屋外作業や、鉄骨足場の近くなどではボディーアースを取っておくことで、万が一の漏電時に金属フレームから人に流れにくくなり、安全性が高まります。
漏電アースとは?(人を守るアース・漏電遮断器を確実に動かすアース)
発電くん:
「もう1つは漏電アース。こちらは電動工具やポンプなど、負荷側で漏電が起きたときに、漏電遮断器をきちんと動かすためのアースだよ。」
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 目的 | 負荷機器(工具・ポンプ・照明など)の漏電時に、漏電遮断器(ELB)を確実に動作させる |
| 主な役割 | 漏電時の遮断により、作業者の感電事故を防ぐ |
| 接地条件 | D種接地など、所定の接地抵抗以下(例:100Ω以下など)を満たすことが推奨される。 |
| 使用場面 | 仮設分電盤を使用するとき、水中ポンプ・電動工具・照明をつなぐときなど |
漏電アースは、人の命を守るためのアースと言っても過言ではありません。
特に、水まわりや屋外での電動工具・ポンプ使用時には、漏電アースの確実な接続がとても重要です。
また、法令上も、労働安全衛生規則第333条により、「対地電圧が150Vを超える移動式・可搬式電動機械器具」や「水等導電性の高い液体により湿潤している場所」等においては、漏電による感電の危険を防止するため、漏電遮断装置を接続しなければならないと定められています。
なぜボディーアースと漏電アースが分かれているのか?
田中さん:
「つまり、こんなイメージだな。」
| 種類 | 守る対象 | 主な目的 |
|---|---|---|
| ボディーアース | 発電機本体 | 本体フレームなどに漏電した電流を逃がし、感電・火災を防ぐ |
| 漏電アース | 作業者(人)・負荷機器 | 負荷側の漏電を検知し、漏電遮断器を確実に動作させる |
発電くん:
「そう!守るものも、動かしたい保護機能も違うから、アース端子が分かれているんだ。」
現場でよく見るNG例:2つのアースを1本でまとめてしまう
【場面:屋外で水中ポンプと照明を運用中】
別の現場では、作業員Aさんがアースを次のように取っていました。
- ボディーアース端子と漏電アース端子を、短い線で繋いでしまう
- そこから1本のアース線でアース棒に接続
一見「手間が省けて楽」に見えますが、これは推奨されない接続方法です。
なぜ2つを繋げると問題なのか?
- 本来別々に考えるべき経路が、電気的に一緒になってしまう
- 漏電遮断器が想定通りに動作しない可能性がある
- どこでどの電流が流れているか分かりにくくなり、トラブル原因の特定も困難になる
- 場合によっては、漏電電流の一部が人体に流れるリスクが高まる
発電くん:
「特に漏電アースは、漏電遮断器を正常に動かすための“人命を守るアース”なんだ。
ボディーアースとまとめてしまうと、その意図した動作が崩れてしまう可能性があるよ。」
正しいイメージ:線は分ける、接地点は共有でもOKな場合も
現場での分かりやすい考え方として、次のようなイメージがおすすめです。
- ボディーアース用のアース線と、漏電アース用のアース線は、それぞれ発電機から独立して取り出す
- そのうえで、同じアース棒(接地極)に別々の線として接続する方法は、条件を満たせば一般的に採用されている方法です。
- ただし、現場ごとの仕様・メーカー取扱説明書・関係法令・社内基準に従うことが前提です
発電くん:
「大事なのは、“端子同士を短絡して1本にしてしまう”のではなく、端子ごとに独立した線でアースを取るという考え方だよ。」
安全に使うためのポイントまとめ
- アース端子が2つあるのは、本体を守るアース(ボディーアース)と、人を守るアース(漏電アース)の役割が異なるからです
- ボディーアース端子と漏電アース端子を短絡して1本のアース線にまとめるのはNGと考えましょう
- 漏電アースは、漏電遮断器を確実に動作させるための重要な経路です
- 発電機の取扱説明書・社内安全基準・関係法令(例:労働安全衛生規則第333条、電気設備技術基準・その解釈等)に従った接続を行ってください
田中さん:
「2つのアースをなんとなくまとめてしまうのは、現場“あるある”だけど、万が一の時に大きな事故につながる可能性がある。
これを機に、“線は分ける”という意識を持って、現場全体で共有していこう。」
佐藤くん:
「今日からは、アース端子が2つある発電機を見たら、その役割の違いと配線の仕方をしっかり確認します!」
次回予告:アース棒の打ち込みと接地抵抗の考え方
次回の「教えて発電くん!現場レポート」では、 「アース棒の適切な本数・長さ・打ち込み間隔」や、 接地抵抗の基本的な考え方について取り上げる予定です。
現場でよくある「アース棒はとりあえず1本だけ」「なんとなく打っている」状態から一歩進んだ、安全なアース施工のポイントを整理していきます。
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