【教えて発電くん!】現場に行ったら発電機のO(0)相にアース線をつないでた!?それ、なにが起きる?
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【教えて発電くん!】
現場に行ったら発電機のO(0)相にアース線をつないでた!?それ、何が起きる?
※本記事は 2025年12月時点 の法令解釈・メーカー一般仕様をもとに整理しています。
⚠️ 法令・通達は改正される場合があります。最新情報は必ず所轄官庁・メーカーの公表資料をご確認ください。
※現場では「O相」「0相」「O(0)相」など表記ゆれがありますが、本記事では O(0)相 に統一して説明します。
こんにちは、発電くんです!
ある日、建設現場で発電機を確認したら――
O(0)相端子にアース線が直結されていました。
「アースだから良さそう」に見えますが、
実はこれ、機種によっては危険側の配線です。
ステップ1|それで「何が起きる?」(現場で出やすい事象)
O(0)相をアースへ直結すると、発電機の接地方式・漏電検出方式(内蔵漏電遮断器の方式)によって、出る症状が変わります。代表的には次のような事象が起きやすくなります(※あくまで「可能性」です)。
- 事象①|漏電遮断器が動かない(不動作)
漏電しているのに遮断しない、テストボタンの反応がいつもと違う、など。 - 事象②|漏電遮断器が誤動作する(不要動作)
立ち上げ時や負荷投入の瞬間に落ちる/特定の機器をつなぐと落ちる、など。 - 事象③|機器の金属部で「ピリピリ」する・電位差を感じる
正しい接地・保護が崩れた結果、触れたときに違和感が出るケースがあります(危険)。 - 事象④|原因不明のトラブル調査が長引く
発電機・分電盤・負荷・接地が絡んで切り分けが難しくなり、復旧まで時間がかかりやすいです。
※「落ちない=良い」ではありません。保護が効いていない可能性があります。症状が出たら、取扱説明書に従い、メーカー/レンタル会社へ確認してください。
ステップ2|まず結論:O(0)相=アースではありません
O(0)相は中性線(N)であり、
アース(接地線・PE)とは役割がまったく別です。
- O(0)相: 電気を戻すための「回路の一部」
- アース(接地): 感電防止・漏電時の安全確保
この2つを意図なく直結すると、発電機の保護設計が崩れる可能性があります。
ステップ3|なぜ「O(0)相アース直結」が問題になるのか
① 多くの可搬型発電機は「電路非接地(浮き)」設計
建設現場やイベントで使われる可搬型発電機の多くは、
中性線を大地から浮かせた状態を前提に設計されています。
その代わりに、
- 外箱接地(フレームアース)
- 機能接地端子(漏電検出用)
を使って、漏電遮断器(30mAなど)が正しく動作するようになっています。
② O(0)相を直結すると「想定外の電流経路」ができる
O(0)相をアースへ直結すると、
- 漏電時の電流経路が変わる
- 漏電遮断器が動かない/誤動作する
- 金属部に電位が乗る可能性
など、メーカーが想定していない状態になります。
ステップ4|「やってしまいがちな」現場パターン
- ✔「分電盤で中性線(N)とアース(接地)が近くにあって、同じものだと思い込んだ」
- ✔「O(0)って書いてあるから、ゼロ=アースだと思った」
- ✔「とりあえずアースにつないだほうが安全そう」
発電くんからひとこと:
“安全そう”と“安全”は別ものです。
ステップ5|発電くんの安全側ルール(現場向け)
基本ルール
- ✅ 外箱接地(フレームアース)は必須
- ✅ 機種に機能接地端子があれば、そこを接地
- ❌ O(0)相を勝手にアースへ直結しない
※O(0)相を接地する必要があるのは、系統全体として中性点接地方式を採る設計の場合のみです。 この判断は発電機単体ではなく、電源系統全体で行います。
まとめ|現場で見つけたら、こう動く
- ⚠ O(0)相アース直結は、漏電遮断器の不動作/誤動作などのトラブル要因になり得る
- 🔍 O(0)相にアースがつながっていたら即「なぜ?」を確認
- 📘 取扱説明書・端子表示をチェック
- ☎ 不明な場合はメーカー/レンタル会社へ確認
発電機は「つながればOK」ではありません。 正しい接地が、事故とトラブルを防ぎます。
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