教えて発電くん!:コンドルファとスターデルタの違い(ポンプ×発電機の現場あるある)
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教えて発電くん!コンドルファとスターデルタの違い(ポンプ200kW/100kWで“よくある”選ばれ方)
※本記事は 2026年2月2日 時点の一般的な技術情報をもとに整理しています。設備条件・メーカー仕様・盤方式で最適解は変わります。
✅ 工場のBCP対策:災害・停電の前に「発電機レンタルの事前協議(優先手配に向けた段取り)」をしませんか?
緊急時は手配が集中し、発電機だけでなくケーブル/分電/燃料まで含めた準備が遅れがちです。
平時に必要容量・設置条件・稼働時間(燃料運用)を整理して、復旧を早める体制を一緒に作ります。
※フォーム冒頭に「BCP事前協議」または「緊急/災害」と記載し、拠点(市区町村)・想定稼働時間・重要負荷(分かる範囲)を添えてください。

先輩:「現場でよく見るんだけど、200kWポンプはコンドルファ、100kWポンプはスターデルタ。これって何が違うの?」
発電くん:「ポイントは発電機側の始動電流と、ポンプを回すトルク(回す力)のバランスだよ!」
⚠️ 法令・通達は改正される場合があります。最新情報は必ず所轄官庁の公表資料をご確認ください。
Step 1:まず用語整理(コンドルファ/スターデルタ)
コンドルファ(= 補償器始動/オートトランス始動)
- 始動時だけオートトランスで電圧を下げて、モータを回し始める方式。
- タップ(例:50% / 80%)を選べることが多く、始動電流とトルクの折り合いを付けやすい。
- ※呼び方は現場・メーカーで揺れることがあります(方式はオートトランス減電圧始動)。
スターデルタ(= Y-Δ始動)
- 始動時はスター(Y)で電圧を下げ、回転が上がったらデルタ(Δ)に切り替える方式。
- シンプルで安価。ただし切替の瞬間の挙動(方式・設定差)に注意。
※スターデルタは「定格電圧でΔ運転できる」モータ銘板仕様が前提です(電圧・結線は必ず銘板で確認)。
Step 2:違いは「始動電流」と「トルク(回す力)」
発電くん:「トルク=回す力だよ!電流を下げる始動方式は、だいたいトルクも一緒に下がるから注意!」
ざっくり目安(発電機側の始動電流と、始動トルクの目安)
- スターデルタ:直入れを100%とすると、(発電機側の)始動電流と始動トルクは約33%になりやすい。
- コンドルファ:タップ%を使って、(発電機側の)始動電流と始動トルクは「タップ% × タップ%」が目安。
例:80%なら 80×80÷100=64%/50%なら 50×50÷100=25%
※補足:コンドルファは「発電機側(一次側)の電流」はk²が目安。モータ端子側(2次側)の電流は概ねk(1乗)で下がります。スターデルタも線電流/相電流で見え方が変わりますが、本記事は「発電機側(線電流)」の目安で整理しています。
⚠️ 重要:コンドルファのほうが(スターデルタより)始動電流が高いこともある
スターデルタは約33%。一方でコンドルファはタップ次第です。
たとえば80%タップ(64%)は、スターデルタ(約33%)より大きい=始動電流が高い側になります。
逆にタップを下げれば電流も下げられますが、トルク(回す力)も下がるので「回り切るか」を一緒に見ます。
始動トルクはどれくらい残る?(直入れ=100%の目安)
※ざっくり:誘導電動機の始動トルクは「モータに掛かる電圧の2乗」に比例しやすい(= 電圧を下げるとトルクも下がる)
- 直入れ(DOL):トルク比=100%
- スターデルタ(Y始動):トルク比 ≈ (1/√3)² = 1/3 ≈ 33%
- コンドルファ(タップk):トルク比 ≈ k×k(=k²)
例:80%タップ(k=0.80)→ 0.80²=64% / 50%タップ(k=0.50)→ 0.50²=25%
※「N·m(絶対値)」で出すには回転数n[rpm]が必要です。定格トルクの目安:T定格[N·m] ≈ 9550 × P[kW] / n[rpm]
200kW(440V)モータ:始動電流の“ざっくり”計算式(発電機側の目安)
① 定格電流(目安)
I定格[A] ≈ 200,000 / (1.732 × 440 × η × cosφ)
例:η=0.95、cosφ=0.85 とすると I定格 ≈ 325A(目安)
※用語まとめ:I定格=モータ銘板の「定格電流A(普段の電流)」/ m=始動電流倍率(始動時は定格電流の何倍か。直入れは目安5〜7倍)/ k=コンドルファのタップ比(始動時にモータへ掛ける電圧の割合。80%ならk=0.80、50%ならk=0.50)
② 始動電流(発電機側の線電流:目安)
- 直入れ(DOL):
I始動 ≈ m × I定格
例:m=6なら 約6×325=約1,950A - スターデルタ:
I始動 ≈ (1/3) × m × I定格(直入れの約33%)
例:m=6なら (1/3)×6×325=約650A - コンドルファ(タップk):
I始動 ≈ (k×k) × m × I定格
例:k=0.80(80%)なら 0.64×6×325=約1,248A(スターデルタより大きい=電源に厳しめ/その分トルクは残りやすい)
例:k=0.50(50%)なら 0.25×6×325=約488A(スターデルタより小さいがトルク不足の可能性がある)
※上は“目安”です。実際はモータ銘板(η・cosφ)、メーカーの始動電流倍率、始動方式(オープン/クローズド等)、負荷条件(弁・揚程・配管)で変わります。可能なら仕様書の「始動電流倍率/始動kVA」を優先してください。
Step 3:なぜ「200kWはコンドルファ」「100kWはスターデルタ」になりがち?
理由①:発電機の電圧が落ちるのを抑えたい
モータ始動の瞬間は大電流が流れ、発電機だと電圧が一瞬落ちることがあります。
200kW級は影響が大きく、スターデルタでも厳しい現場が出やすいです。
理由②:ポンプが“回り切る”だけのトルクが必要
始動電流を下げすぎるとトルク不足で加速できず、結果として始動が長引いて発電機に負担になることがあります。
コンドルファはタップで折り合いを付けやすく、大型ポンプで採用されやすいです。
Step 4:発電機で見るときのチェックポイント(現場で5分)
- モータ銘板:kW / 定格電流A / 電圧 / 周波数 / 結線(Δ・Y)
- 始動方式:スターデルタ(方式) or コンドルファ(タップ%)
- 始動時間:何秒で定常回転に入るか(長いほど発電機はつらい)
- 同時始動:他モータと重ならないか(投入順序が重要)
- 電圧に弱い機器:制御盤・通信・照明が同一系統か
ポイント:発電機は「定常kW」より「始動時のkVA・電圧変動」
運転中のkWだけで見てしまうと、始動で電圧が落ちてトラブルになることがあります。
できれば仕様書の「始動電流倍率」「始動kVA」を確認して判断してください。
Step 5:よくある質問(現場で揉めがち)
Q1:スターデルタの“切替ショック”って何?
切替方式によっては、スター→デルタの瞬間に突入電流が出て電圧が落ちることがあります。発電機運転中だと、制御盤リセットや接触器のチャタリング原因になることがあるので注意です。
Q2:コンドルファなら絶対安心?
いいえ。タップを下げすぎるとトルク不足で加速できないことがあります。
「電源に優しい」と「負荷を回せる」はトレードオフなので、現場条件(弁状態・揚程・始動時間)で最適点を探します。
Q3:結局どっちが正解?
軽めに始動できるならスターデルタが有利なことが多いです。
大型・発電機電源・電圧降下が厳しいなら、コンドルファが検討に上がりやすいです。
最後は「回り切る(加速できる)」「電源が落ちない」の両立で決まります。
現場レポート:発電くんの“ポンプ室あるある”
先輩:「200kWをスターデルタで回したら、切替の瞬間に照明が一瞬暗くなったって言われた…」
発電くん:「発電機だと、その瞬間に電圧が落ちやすいんだ。だから照明のチラつきや制御盤リセットが起きることがあるよ。」
発電くん:「対策は切替設定・同時始動・系統分けの見直し。条件が厳しければコンドルファでタップを選んで電流とトルクの折り合いを付ける方法もある!」
法令・基準の話(最低限)
電気設備は、電気事業法にもとづく技術基準(いわゆる「電気設備技術基準」)への適合が前提です。
改造・結線変更・保護協調の変更は、必ず有資格者と所轄ルールに沿って実施してください。
⚠️ 法令・通達は改正される場合があります。最新情報は必ず所轄官庁の公表資料をご確認ください。
まとめ:違いを一言で
- スターデルタ:だいたい約33%まで下げやすい(ただしトルクも約33%)。切替の瞬間に注意。
- コンドルファ:タップで調整。80%タップ(64%)なら(ただしトルクも64%)、スターデルタより始動電流が高いこともある。タップを下げると電流も下がるが、トルクも下がる(例:50%タップは25%)。
迷ったら「銘板」「始動方式」「始動時間」「同時始動」を揃えると判断が一気に早くなります。
※本記事は一般的な情報提供であり、個別案件の設計判断を代替するものではありません。安全確保のため、必ずメーカー仕様・現場条件・保護協調を確認してください。
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