イベント電源で「バッテリー電源(ポータブル電源)」はどれくらいもつ?(利用者向け・持続時間の考え方):教えて発電くん!
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教えて発電くん!イベント電源で「バッテリー電源(ポータブル電源)」はどれくらいもつ?(利用者向け・持続時間の考え方)
イベント会場や屋内現場では、「発電機は使えない(騒音・排気・におい)」という事情で、バッテリー電源装置(ポータブル電源)を選ぶことが増えています。
ただ、利用者側でいちばん困るのがこの疑問です。
「当日、何時間もつ? 途中で止まらない?」
このコラムでは、利用者(主催者・現場担当)が自分で試算できるように、持続時間(稼働時間)の考え方をステップ・バイ・ステップでまとめます。
※法令・制度・公表資料の扱い:2026年2月6日時点
この記事で分かること(イベント電源の基本)
- ポータブル電源の持続時間(稼働時間)はWh ÷ Wで目安が出る
- 当日止めないための余裕は1.2〜1.3倍が目安
- 継続出力/最大出力、口数・回路、ケーブルの落とし穴

✅ 工場のBCP対策:災害・停電の前に「発電機レンタルの事前協議(優先手配に向けた段取り)」をしませんか?
緊急時は手配が集中し、発電機だけでなくケーブル/分電/燃料まで含めた準備が遅れがちです。
平時に必要容量・設置条件・稼働時間(燃料運用)を整理して、復旧を早める体制を一緒に作ります。
※フォーム冒頭に「BCP事前協議」または「緊急/災害」と記載し、拠点(市区町村)・想定稼働時間・重要負荷(分かる範囲)を添えてください。
まず結論:持続時間は「Wh ÷ W」で目安が出る(ただし“目減り”前提で組む)
イベント電源の持続時間は、基本的に(容量 Wh)÷(使用電力 W)で目安が出ます。
ただし、AC出力で使う場合は変換ロスや温度条件などでカタログどおりに出ないことがあります。現場では、少し安全側に見積もるのがコツです。
ステップ1:まず見るべきスペックはこの2つ
- 容量(Wh):どれだけ「電気のタンク」があるか(=持続時間の基準)
- 定格出力(W):どれだけ「同時に使えるか」(=機器が動くかどうか)
✅ よくある誤解:
「W(出力)が大きい=長くもつ」ではありません。
長くもつかどうかは、Wh(容量)が決めます。
利用者向け:持続時間の出し方(ステップ・バイ・ステップ)
ステップ2:使う機器の「合計W(できれば平均W)」を出す
まず、使う機器の消費電力(W)を集めます。
- 機器の銘板・取扱説明書・ACアダプター表記(例:100V 2A など)
- 音響・照明は「最大W」だけでなく、可能なら運用時の平均も確認(ピークだけで見積もると過大になりやすい)
- 表記が「A(アンペア)」しかない場合:W = V × A(例:100V×2A=200W)
⚠️ 注意(AC機器の見落としポイント):
AC機器は力率の影響やVA表記があり、単純にV×Aで「実際のW」が一致しない場合があります。
可能な限り銘板の「W」表記を優先し、分からないときは機器メーカーの仕様(消費電力W)を確認してください。
ステップ3:必要な電力量(Wh)を計算する
必要Wh = 合計W × 時間(h)
ステップ4:現場余裕(1.2〜1.3倍)をのせる
当日止まる原因は、「計算が間違い」より想定外の上振れが多いです。
- 機材追加(スマホ充電、ノートPC、予備照明など)
- 音響のピーク、演出タイミング
- 気温(高温・低温で性能が変動しやすい)
- 経年による容量の低下
目安として、(合計W × 時間)× 1.2〜1.3を「安心側の必要Wh」にするのがおすすめです。
ステップ5:「口数」と「1口あたりの上限」も確認する(ここで詰まる人が多い)
容量(Wh)が足りていても、コンセントの口やブレーカーで先に止まることがあります。
- 100V×20A=2000W(理論上の目安)
- 「どのコンセントに、どの機器を挿すか」を分けると停止が減ります
- 分電盤を使う場合は、回路の分け方も要注意
参考:容量クラス別の「持続時間」イメージ
ここからは、よく使われる容量帯をイメージしやすい形で紹介します。機種名は一例なので、お手元の製品でも同じ計算式で考えてください。
※スペック・持続時間は、出力方式・負荷・環境で変動します。
例① 5120Wh クラス(PGJ5200PRO:容量 5120Wh)
負荷別の目安(資料例):
- 1500W: 約 3.4時間
- 2000W: 約 2.6時間
- 2400W: 約 2.2時間
- 3000W: 約 1.7時間
例② 3.6kWh〜7.0kWh クラス(PGJ-7000 / PGJ-3600:ポータブル蓄電池)
- PGJ-7000:容量 6961.92Wh
- PGJ-3600:容量 3646.72Wh
- 継続出力:3000W(資料記載)
- 最大出力:6000W(資料記載)
⚠️ 表記の見方(当日トラブル回避):
仕様・訴求文で「約7000W」等の表現を見かけることがありますが、運用で重要なのは「継続W」です。
利用者としては、継続W(普段使い)と最大W(瞬間)を分けて理解しておくと安全です。
現場レポート:イベント電源でよくある相談(発電くんミニストーリー)
【現場レポート】
イベント担当Aさん:
「室内で発電機はNG。PAとミキサーとLEDだけなんだけど、8時間いける?」
発電くん:
「OK!まず“平均W”を出そう。次にWhを合わせれば、だいたい決まるよ!」
例:平均500Wを8時間(PA+LED想定)
- 必要Wh=500W×8h=4000Wh
- 余裕1.25倍 → 5000Wh目安
- 5120Wh級なら、「1台で通る可能性」
- ただし安心を強めるなら、予備または2台ローテ(充電・入替)も検討
例:平均1000Wを10時間(機器が増えるケース)
- 必要Wh=1000W×10h=10000Wh
- 余裕1.25倍 → 12500Wh目安
- この場合、1台では厳しいことが多いので、複数台(分散/ローテ)や別方式も検討
当日止めないための「3つの注意点」(利用者が押さえるポイント)
① 「継続W」と「最大W(瞬間)」は別
起動時に電力が増える機器(冷蔵、ポンプ、ブロア、一部アンプ等)は、瞬間的に大きな電力を使うことがあります。定格ギリギリで組むと、停止の原因になりやすいです。
② 100V×20A=2000W は「1口の目安」
100Vの20A口では、理論上 100V×20A=2000Wがひとつの目安です。容量(Wh)だけでなく、「口」や「回路」で詰まらないように、挿し先を分けて設計すると安定します。
③ ケーブル/分電の選定で“落ちる”ことがある
距離が長い、ケーブルが細い、分電が合っていない…などで電圧降下(電圧低下)が起きると、機器が不安定になります。屋外イベントや長尺引き回しは特に要注意です。
よくある質問(FAQ)
Q1. ポータブル電源の持続時間(稼働時間)はどう計算しますか?
A. 基本はWh ÷ Wです。AC出力は変換ロス等があるため、現場は1.2〜1.3倍の余裕を見てください。
Q2. 出力(W)が足りているのに止まる原因は?
A. 口数・回路の偏り、ブレーカー、延長ケーブルによる電圧低下、起動電流(瞬間負荷)などが多いです。
Q3. 長時間イベント(8〜12時間)で安全に運用するコツは?
A. 平均Wで試算し、余裕を見た上で、予備機や複数台分散、ローテ運用(充電・入替)を組むと安定します。
Q4. 大電力・長時間なら発電機も選択肢ですか?
A. 条件次第では有効です。屋外・換気・騒音条件がクリアできるなら、発電機レンタルを含めたベストミックスも検討できます。
安全の話(公表資料の位置づけ)
ポータブル電源は便利な一方、リチウムイオン電池を内蔵するため、取り扱いを誤ると重大事故につながります。利用者としては、取扱説明書の遵守に加え、高温環境・水濡れ・衝撃を避け、異常時は直ちに使用を中止してください。
- 経済産業省:ポータブル電源の 安全性要求事項(中間取りまとめ)
- NITE:ポータブル電源の 注意喚起(リコール製品に注意)
- 参考:JQA「Sマーク」追加基準(ポータブル電源) お知らせ
また、電池(リチウムイオン蓄電池)に関連して、電気用品安全法(DENAN)に関する公表資料もあります(参考):
電気用品の範囲等の解釈について(抄)
⚠️ 法令・通達は改正される場合があります。最新情報は必ず所轄官庁の公表資料をご確認ください。
業者に相談するときに効く「伝えるべき4点」(このままテンプレ化OK)
レンタル会社・電源会社に相談するときは、次の4点を最初に渡すと、提案がブレにくくなります。
- 機器リスト(機器名/W または V×A/台数/使い方)
- 時間(何時間・連続か/途中で入れ替え・充電ができるか)
- 起動負荷(冷蔵・ポンプ・ブロア・アンプ等の有無)
- 静音制約(室内/夜間/近隣クレーム懸念 など)
この4点がそろうと、「何Whが必要で、何台が安心か」まで、かなり精度よく詰められます。
長時間・大電力の場合は、発電機(可搬型発電機/移動式発電機)を含めたベストミックスも検討対象になります。
まとめ:イベント電源の持続時間は「Wh」と「W」を整理すれば読める
- 持続時間の基本:Wh ÷ W
- 現場は:余裕1.2〜1.3倍で安全側へ
- 継続W/最大W(瞬間)を分けて考える
- 容量(Wh)だけでなく、口数・回路・ケーブルも一緒に確認
「この機器で、何時間もつ?」「どれを何台?」など、機器リストがあれば、このコラムの手順ですぐに試算できます。
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