ボルト(V)とアンペア(A)の違い:電圧が落ちると電流が増えるのはなぜ?教えて発電くん!
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教えて発電くん!ボルト(V)とアンペア(A)の違い:電圧が落ちると電流が増えるのはなぜ?
発電機レンタルの現場でよく出る「ボルト(V)とアンペア(A)の違い」と、 「電圧降下で電流(A)が増えるのは本当?」を、最短で整理します。
ケーブルが熱い/ブレーカーが落ちる/機器が動かない…といったトラブルの原因切り分けにも役立ちます。
【情報時点】2026年2月24日(日本時間)現在の一般的な電気の基礎知識に基づく解説です。
✅ 工場のBCP対策:災害・停電の前に「発電機レンタルの事前協議(優先手配に向けた段取り)」をしませんか?
緊急時は手配が集中し、発電機だけでなくケーブル/分電/燃料まで含めた準備が遅れがちです。
平時に必要容量・設置条件・稼働時間(燃料運用)を整理して、復旧を早める体制を一緒に作ります。
※フォーム冒頭に「BCP事前協議」または「緊急/災害」と記載し、拠点(市区町村)・想定稼働時間・重要負荷(分かる範囲)を添えてください。

現場でよく出る質問が「V(ボルト)とA(アンペア)って結局なに?」「電圧が下がると電流が増えるって本当?」という話。
結論から言うと、“増えることが多い負荷”はありますが、いつでも必ず増えるわけではありません。
今回のポイント(先に要点)
- V(電圧)=電気を押し出す力、A(電流)=電気の流れる量
- 電力は「W(ワット)」で、基本は W=V×A(※直流、または交流で力率が1に近い場合)
- 一定の電力を取りに行く機器(モータ系・電源装置・インバータ機器など)は、電圧低下時にAが増えやすい
- ヒータ等の抵抗負荷は、電圧が下がるとAも下がることが多い
目次
ステップ1:V(ボルト)とA(アンペア)は何を表す?
ボルト(V)は「電気を押し出す力(電圧)」、アンペア(A)は「電気の流れる量(電流)」です。家庭の100Vを例に、ドライヤー1000Wなら「1000W ÷ 100V = 10A」くらい、という考え方になります。
たとえ話:水道のホースで考えるとわかりやすい
- V(ボルト)=水を押し出す水圧(勢い)
- A(アンペア)=ホースを流れる水の量(流量)
- W(ワット)=水車・洗浄機などができる仕事量
「同じ仕事量(W)を出し続けたい装置」だと、水圧(V)が下がった分を水の量(A)で補おうとして流量が増えるイメージです(=配線では電流が増えて発熱しやすい)。 逆に、単純な穴あきホースのような負荷(抵抗負荷に近い)なら、水圧(V)が下がると流れる量(A)も減る方向になりやすいです。
発電機や電源容量でよく見るkVA(キロボルトアンペア)は、交流での“見かけの電力(皮相電力)”で、VA=V×A(電圧×電流)です。
ステップ2:なぜ「電圧が落ちると電流が増える」ことがある?
カギは、電気の基本式です。
基本式
P(電力W)= V(電圧)× I(電流)
つまり、I=P ÷ V
※交流では一般に P=V×I×力率(pf)です。力率が低いほど、同じWでも必要な電流が増えます。
機器が「必要な仕事量(=必要電力)」を確保しようとするタイプだと、電圧が下がった分を電流で補う方向に動きます。 モータ負荷(一定トルクに近い運転)などでは、負荷が一定なら電圧低下で電流が増えるという説明が一般的です。
計算例(現場で使える)
- 必要電力:2,000W
- 200Vのとき:2,000 ÷ 200 = 10A
- 180Vまで下がると:2,000 ÷ 180 ≒ 11.1A
この「増えた分の電流」が、ケーブルの発熱やブレーカー動作の引き金になります。
ステップ3:「必ず増える」は誤解。負荷の種類で動きが違う
(1)増えやすい:一定電力を取りに行く負荷
- インバータ機器・スイッチング電源(電子機器、LED電源など)
- モータ系(ポンプ・コンプレッサ・送風機など)※状態により変動
「電圧が落ちる → 仕事(出力)を維持したい → 電流が増える」という方向になりやすい、という理解です。
※誘導電動機(一般的なモータ)は、電圧低下でトルク不足になりやすく、回転が落ちると電流が増えやすい傾向があります(負荷条件・制御方式で挙動は変わります)。
(2)増えにくい:抵抗負荷(ヒータなど)
ヒータや白熱灯のように“抵抗”で決まる負荷は、電圧が下がると電流も下がり、結果として電力も下がる(温まりが弱い)側に寄ります。
※このあたりが「現場で話が噛み合わない」原因になりがちです。
ステップ4:発電機現場で困るポイント(ケーブル・ブレーカー・発電機容量)
1)電流が増えると、ケーブルが熱を持ちやすい
配線の損失は大雑把にI²×Rで増えるため、電流が少し増えただけでも発熱・電圧降下が悪化しやすくなります。
2)電圧降下→電流増→さらに電圧降下…の悪循環
長距離・細いケーブル・接続点が多いと電圧降下が起き、一定電力系の負荷だと電流が増え、損失が増えてさらに電圧が落ちる…という流れになりやすいです。 (同シリーズの「電圧降下」回も参考になります)
3)発電機は「kVA」で見る場面が多い(力率の話)
交流では VA=V×A(皮相電力)に対して、実際に仕事に使われる電力はWで、両者は力率でズレます。
だから発電機選定は、機器側のWだけでなく、kVA・起動電流(突入)・力率まで含めて余裕を見るのが安全です。
発電くんの現場レポート(ミニストーリー)
【現場レポート】ポンプが動かない→原因は“電圧降下+電流増”
ある現場で、発電機から100m先のポンプに電源を延長。起動時にうなって止まる…。
測ってみると、末端の電圧が想定より低い。さらに運転を維持しようとして電流が増え、ケーブルが熱い。
対策はシンプル:ケーブルを太くして電圧降下を減らし、必要なら発電機容量も見直し。結果、安定運転に改善!
ステップ5:現場での簡易チェック(最短で事故・トラブルを減らす)
- 負荷の種類:抵抗負荷か、モータ・電源装置系か
- 必要電力:定格Wだけでなく、起動時(突入)の有無
- 距離とケーブル:長距離ほど電圧降下に注意(太さ・接続点)
- 保護:ブレーカー容量・漏電遮断器・接地など
よくある質問(FAQ)
Q1:100Vで1000Wの機器は何Aですか?
A:目安は「W ÷ V」です。1000W ÷ 100V = 約10Aです(交流機器は力率などで前後する場合があります)。
Q2:200Vで1000Wの機器は何Aですか?(力率0.8だと?)
A:目安は「W ÷ V」です。1000W ÷ 200V = 約5Aです。
※交流で力率0.8の場合:1000W ÷(200V×0.8)=約6.25A(このときの皮相電力は 1000÷0.8=1250VA=約1.25kVA)
※参考:実効電力が1250Wで力率0.8なら 1250W ÷(200V×0.8)=約7.81A(皮相電力は 1250÷0.8=1562.5VA=約1.56kVA)
Q3:電圧降下が起きやすい原因は?
A:長距離配線、細いケーブル、接続点が多い、負荷電流が大きい、などで起きやすくなります。一定電力寄りの負荷では悪循環に注意です。
Q4:ケーブルが熱い/ブレーカーが落ちるときの第一チェックは?
A:負荷の種類(抵抗か、モータ・電源装置系か)と、配線距離・ケーブル太さ・接続状態を先に確認すると切り分けが早いです。
安全と法令メモ(配線工事は資格・基準の範囲で)
本記事は電気の基礎解説で、個別案件の法的判断を行うものではありません。
発電機の接続や配線などの電気工事は、内容によって 電気工事士法 の対象となり得ます。
また、電気設備は安全確保の観点から 電気設備に関する技術基準を定める省令 等に沿って施設することが求められます。
⚠️ 法令・通達は改正される場合があります。最新情報は必ず所轄官庁の公表資料をご確認ください。
関連ツール(無料)
※同シリーズ参考:「教えて発電くん!電圧降下の豆知識」も合わせて読むと、ケーブル起因のトラブルが整理しやすいです。
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