2025.03.27

交流(AC)と直流(DC)って何?

最終更新日:2025.08.19
  • 歴史
  • 知識
交流(AC)と直流(DC)って何?

交流(AC)と直流(DC)って何?

今さら聞けない?
「直流って電池のやつ?」「交流ってコンセントからの電気?」
なんとなく知ってるけど、ちゃんと説明できる人は意外と少ないんです。
この機会に、身近な例を交えながらやさしく整理してみましょう!

交流(AC)とは? ~ゆらゆら電気~

交流は、電流の向きが一定の周期で「行ったり来たり」するタイプの電気。
日本の家庭用コンセントから流れているのもこの“ゆらゆら電気”です。
  • 周波数(Hz)に合わせて方向が交互に変わる(日本は地域で50Hzと60Hz
  • 高い電圧に変換 → 長距離送電に有利
  • トランスで電圧を自由に上げ下げできる

身近な例: 家庭用コンセント、工事現場の業務用発電機、街灯など

イメージ: 波打つ海のように、左右に揺れながらも大きな力を遠くまで伝えられる電気

直流(DC)とは? ~まっすぐ電気~

直流は、電流が一方向にずっと流れ続ける“まっすぐ電気”。
電池・バッテリーやスマホ充電器が代表例です。
  • 電流の方向が一定(+から-へ)
  • 安定した電圧 → 精密機器や電子回路に最適
  • 電池や太陽光パネルから得られる電気も直流

身近な例: 乾電池、スマホのUSB充電、パソコン内部の回路、電気自動車

イメージ: 一直線に流れる川のように、方向は変わらず安定して小さな電子機器を支える電気

歴史の豆知識:テスラ vs エジソンの「電流戦争」
19世紀末、世界の送電方式をめぐり「交流派」と「直流派」が激突しました。
直流派:トーマス・エジソンは「直流こそ安全」と主張。交流を危険視し、ネガティブキャンペーンまで展開。
交流派:ニコラ・テスラとジョージ・ウェスティングハウスは「長距離送電は交流が圧倒的に効率的」と実証。
結果、交流が世界の送電の標準となり、現在の電力網の基盤ができました。
(この戦いは「電流戦争」と呼ばれ、映画にもなっています)

発電機での使い分けは?

可搬型発電機の多くは交流(AC)出力。家庭用電化製品や工事用電動工具にそのまま使えます。
一方で、直流(DC)が必要なシーンもあります。

  • バッテリーを充電する時 → DC出力
  • 溶接機や一部の精密機器 → DCの安定性が必要
  • 太陽光発電や蓄電池との連携 → DC電源が基本

そのため現場では、整流器(AC→DC変換)やDC出力付き発電機を組み合わせて使います。

どちらを選ぶべき?簡単比較表

用途 おすすめ電気 理由
家電・電動工具 交流(AC) 家庭・現場でそのまま使える
バッテリー充電 直流(DC) 電池は直流で蓄電するため
精密な溶接制御 直流(DC) アークの安定性に優れる
長距離送電 交流(AC) 電圧変換が容易で効率的

まとめ

「交流=ゆらゆら電気」「直流=まっすぐ電気」。
交流は遠くへ電気を届けるのに強く、直流は安定して電子機器を動かすのに強い。
この特徴を理解すると、発電機の選定や電源設計で迷わなくなります。
用途に合わせてAC/DCを正しく選ぶことが、安全で効率的な電源利用の第一歩です!

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