①発電機でEV充電は可能?災害時や移動充電に活用できる新たな選択肢
- 知識

発電機でEV充電は可能?
災害時や移動充電に活用できる新たな選択肢
はじめに
電気自動車(EV)の普及が進む中で、充電インフラの整備は大きな課題となっています。特にイベント会場や災害時の避難所、電源インフラが未整備な地域では、EVの充電が困難なケースも少なくありません。
こうした場面で注目されているのが、発電機を電源とするEV充電という選択肢です。本コラムでは、発電機によるEV充電の可能性と実用性、導入時の注意点について、具体例を交えながら解説いたします。
EV充電器の基本と必要電力
充電方式 | 電力容量 | 充電時間の目安 |
---|---|---|
普通充電(単相200V) | 約3〜6kW | 数時間程度 |
急速充電(直流/三相) | 20〜50kW以上 | 約30分 |
発電機を用いて充電を行う場合は、これらの電力に見合う出力容量を確保する必要があります。たとえば、6kWの普通充電器であれば、8kVA以上の発電機が望ましいとされています。
発電機でEV充電を行うシーンとは?
災害・イベント・建設現場など
- イベント会場での展示車両の充電
- 山間部や建設現場など、電源インフラが届いていない場所での社用EV充電
- 災害発生時における応急的な移動型充電ステーション
使用する発電機の選定ポイント
1. 出力容量
充電器の出力に対して余裕を持った発電機容量を選定することが重要です。(目安:定格出力の80%以内で運用)
2. 出力波形
EV充電器は安定した電力供給が求められるため、インバーター式発電機や、波形品質に配慮した発電機の活用が推奨されます。
3. 電圧・相数の適合
たとえば「単相200V対応」の充電器には、同じ仕様の出力を持つ発電機が必要です。
4. 接地・絶縁監視への対応
EVの充電回路には絶縁監視装置があるため、発電機のみの運用ではエラーとなる場合があります。その場合は、絶縁トランスの設置や仮設接地などの工夫が必要です。
対応可能な発電機の例
- 8kVAクラス:普通充電器(6kW)との併用に適する
- 20kVAクラス:小型の急速充電や複数台同時の普通充電が可能
- 三相波形品質に配慮した発電機:三相充電器を必要とする工事現場向け
簡易な接続構成フロー(例)
発電機 →(必要に応じて絶縁トランス)→ EV充電器 → EV車両
※仮設アースやブレーカーなどの保護装置の併設も推奨されます。
関連する法的・安全面のポイント
- 仮設電源の安全基準:電気設備技術基準(参考として遵守)
- 災害利用:自治体や国の防災ガイドラインに準じた運用が望ましい
- 屋外使用:騒音・排ガスを考慮し、防音型やディーゼル型を選定する
よくあるトラブルと対応策
トラブル例 | 原因 | 対応策 |
---|---|---|
充電器が起動しない | 波形が不安定 | 波形品質に配慮した発電機に変更 |
絶縁異常で充電停止 | 接地不良 | 絶縁トランスやアース追加 |
発電機が停止する | 過負荷 | 余裕ある容量に変更 |
接続イメージ図
まとめ:EV時代の発電機の新たな使い道
EVの普及に伴い、多様な充電方法の確保が求められています。発電機を活用した充電は、柔軟性・移動性に優れた選択肢として、防災・建設・イベント分野で注目が高まっています。
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