2025.04.01

②発電機でEV充電は可能?災害時や移動充電に活用できる新たな選択肢

最終更新日:2025.04.02
  • 知識
②発電機でEV充電は可能?災害時や移動充電に活用できる新たな選択肢

 

 

②発電機でEV充電は可能?
災害時や移動充電に活用できる新たな選択肢

EV充電器の起動負荷は大丈夫?80%運用で安心できる理由

起動負荷とは?

起動負荷(突入電流)は、機器の電源を入れた瞬間に一時的に通常の数倍の電流が流れる現象です。モーター類やポンプなどでは特に大きく、設計上の注意が必要です。

EV充電器は起動電流が少ない設計

EV充電器(特に普通充電器)はインバーター回路を搭載しており、起動時の電流は非常に滑らかです。これは、EVとの通信(例:J1772仕様)に基づき、充電が段階的に開始されるためです。

補足豆知識:

  • EV充電開始時は、EV側が制御信号(PLC)を送ってから充電を始めるため、急激な突入電流は基本的に起きません。
  • CHAdeMOやCCS方式の急速充電器では、内部にソフトスタート機能が組み込まれていることが多く、電流の立ち上がりが制御されています。
  • 一部の充電器では力率(PF)が低いため、kWだけでなく皮相電力(kVA)も確認し、発電機容量に余裕を持たせることが重要です。

発電機は定格出力の80%以内で運用を

発電機は、長時間の安定運転や過負荷回避の観点から、定格出力の80%以内での運用が推奨されます。これは起動負荷への備えにもなり、安全性と耐久性を高める運用指針です。

発電機 定格出力 推奨運用出力(80%) 適合充電器
10kVA 8kW 6.4kW 6kWの普通充電器

例外的に注意が必要なケース

  • 複数の充電器を同時に起動する場合
  • 照明やポンプなど他の起動負荷と併用する場合
  • 小型発電機を使用している場合(波形の乱れによる誤動作)

EV充電の接続構成例(発電機利用時)

災害時や電源のない現場では、発電機を使ったEV充電が有効です。
以下はその接続イメージ図です。

発電機を使ったEV充電の構成図

絶縁トランスは、EV充電器の絶縁監視装置との相性によって必要になる場合があります。
また、安全のためには仮設アースやブレーカーなど保護装置の併設が推奨されます。

構成例:
発電機 →(必要に応じて絶縁トランス)→ EV充電器 → EV車両


+仮設アース・保護装置

まとめ

EV充電器は比較的起動負荷が軽く、発電機の出力を80%以内に抑えることで安定運転が可能です。過負荷や誤動作を防ぐためにも、波形品質に配慮した発電機の活用と負荷設計に配慮することが重要です。

当社では、起動負荷を考慮した発電機選定のサポートや、現場に応じた負荷試算のご提案も承っております。お気軽にご相談ください。


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